「日本人としてはショックです…」タイのモーターショーで起きた「大きな異変」Photo by Yoichi Morohoshi

バンコク国際モーターショーで見た衝撃の数々をリポートします。東南アジアの一大マーケットで、日本人としてはショックな異変が起きていました。なぜ、タイでは急速充電器の整備が途上にもかかわらず、新車の4台に1台がEVなのでしょうか?本質的な変化も含めて、複数の角度で謎に迫ります。(モータージャーナリスト/安全運転インストラクター 諸星陽一)

激変するタイのクルマ事情

 世界各地で開催されるモーターショーと、バンコク国際モーターショーは、開催趣旨が少し異なっています。ジャパンモビリティショーをはじめとするモーターショーは、各社が最新技術や未来に向けてのメッセージなどを披露する場です。一方、バンコクショーは展示即売会の意味合いもあり、各社イチオシの新車が特別価格で購入できる場です。

「バンコクショーは第1回から販売を行っています。タイ人の気質として、クルマを見て気に入ったのに買えないのは納得できないこと。2004年に国際自動車工業連合会(OICA)認定のモーターショーとなったとき、OICAから『販売をやめるように』と言われましたが、そのまま継続しました。今は、パリサロンでもクルマの販売をしています。時代が変わったんです。日本をはじめ、各国のモーターショーも販売方式に変えたほうがいいでしょう」(バンコク国際モーターショーのジャトロン・コモリミス事務局長)

 2026年バンコクショーの延べ来場者数は、過去最高の179万8312人を記録しました。ジャパンモビリティショー2025が101万人だったので、その盛況さが分かるでしょう。そして期間中に(購入)予約された台数は、13万2951台とこれまた最高記録に。タイの25年新車販売台数は62万1166台なので、ショー中だけで年間販売の20%強を占めます。

 もっとも、ローン審査に通らないなどの理由で予約が無効になることもあるため、実際の販売台数はやや少なくなるそうです。それでも10万台規模とは、凄いボリュームであることには変わりません。

 そんな一大マーケットで、ある異変が起きていました。正直、日本人としてはショックでした。