高学歴で自己プロデュースに長けたハイスペ美女と、同じく高学歴で「石丸構文」のこじらせ男が、カメラの前で「素」を見せることなど果たしてあるのか。

 それがあったのである。

 2人は海でカヤックデートをした後、水着のままジャグジーに入り、そこで「愛してるゲーム」をする。「愛している」と言い合って、笑ってしまったら負け、というゲームだ。ここでの2人の様子が、枯れた中年である筆者にとっては見ていられないほど照れ臭かった。

恋愛病院の宣材画像(ジャグジー)“愛してるゲーム”を楽しむしんじ(石丸伸二)とあさ(神谷明采) (C)AbemaTV, Inc.

 いくら演じよう、隠そうとしても、カメラの前では素が出てしまうことがあり、それが番組の狙いなのであれば成功している。

舞台セットはチープだが
ノウハウあり

 舞台セットや出演者の衣装にも趣向が凝らされていたNetflixの『ラヴ上等』に比べて、『恋愛病院』は明らかにチープである。絵面はロケ地・沖縄の風景に頼り切っているところがある。出演者に要所要所で渡される「おくすり(処方箋)」が出てくる仕掛けもやや雑に見える。

 しかし、『今日、好きになりました。』など短期間の恋リアを制作しているABEMAは、どこを押せばどう出演者の感情を引き出せるのかについてノウハウの蓄積があり、このノウハウで視聴者の心を捉えているように見える。

 2泊3日という短いスケジュールの中、1日目の夜に西東京市市議の「いずみ」が臨時議会の召集でいったん帰ってしまうというハプニングもあった。今後の展開が楽しみである。