関関同立、MARCH…
東西私大の採用に相違

 日本生命と第一生命の25年のランキングを比較すると、両社の採用戦略の共通点と違いが浮かび上がる。

 まず日本生命のランキングを見ると、1位は早稲田大学、2位は慶應義塾大、3位は同志社大学だった。

 首都圏トップ私大の早慶が上位を占める一方で、5位の関西学院大なども含め、関西の有力私大(関関同立)が上位に食い込んでいる点が特徴的である。これは、日本生命が大阪に本拠を置く企業であることと無関係ではない。

 また、明治大(4位)、立教大(6位)、青山学院大(7位)、中央大(8位)、法政大(10位)のMARCHから幅広く採用している点も特徴だ。関西圏の有力大学から安定的に採用しつつ、首都圏の難関私大からも積極的に人材を確保する東西バランス型の採用構造が見て取れる。

 さらに注目すべきは、大阪大学が8位にランクインしている点である。難関国立大からも一定数採用しており、営業・総合職双方でバランスを取っていることがうかがえる。

 一方、第一生命は、1位が早稲田大、2位が法政大、3位が明治大だった。

 こちらはMARCHが上位に来ている点が特徴的である。さらに、東海大、同志社大が4位で並び、神戸大、慶應大、日本大、日本女子大など、日本生命と比較すると採用人数の分散が大きく、より広範な大学から採用している構造が見える。これは、営業現場を支える人材確保の観点から、採用ターゲットを広く設定していることを示唆する。

 また、関西勢では同志社大と神戸大が入るものの、日本生命よりも関西圏の大学は上位に少ない。第一生命は東京本社の企業らしく、首都圏中心かつ全国分散型の採用といえる。

 両社に共通する最大の特徴は、早稲田大の突出した存在感である。日本生命で38人、第一生命でも22人といずれも1位であり、他大学を大きく引き離している。早稲田大が学生数の多さに加え、営業・企画の双方に適応できる人材を多く輩出しており、加えてOB・OGネットワークの強さも採用に影響していると考えられる。

 早慶を軸とした上位私大の強さは依然として圧倒的でありつつ、関関同立、MARCHの取り込み方に両社の個性が表れている。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
医科・歯科の単科大等を除く全国765大学に2025年春の就職状況を調査。568大学から得た回答を基にランキングを作成した。上位10位以内の大学を掲載。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学により、一部の学部・研究科、大学院修了者を含まない場合がある。東京大は「東京大学新聞」、京都大は「京都大学新聞」より集計(調査/大学通信)