京都の人気鍼灸師で、SNSでも人気の「すきさん」(本名:鋤柄誉啓 すきから・たかあき)が書いた『メンタル養生』が発売中だ。本書には「疲れていても気楽に読める」「現代人必携のセルフケアバイブルだと思う」など、多くの口コミが寄せられている。
本記事では、すきさんが多くの人を診療して得られた知見と、東洋医学の知恵をベースに、心がラクになるヒントを教えてもらう。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・宮崎桃子)

疲れてる人の意外な特徴ワースト1 ~この習慣、やってたら要注意~Photo: Adobe Stock

Q.鍼灸師として毎日いろんな方を診て、
心が疲れている人の共通点はありますか?

 僕が気になるのは「患者着をきれいに畳む人」ですね。

 患者着というのは、施術を受けていただく際に着るもので、入院着や甚平みたいなものを想像してもらえたらいいと思います。

 施術が終わったら更衣室で私服に着替えてもらうんですが、その時に患者着をすごく丁寧に畳んでくださる方がいるんです。

患者着をきれいに畳む人は心配

 ざっくり畳んでくれる人は気にならないんですが、まるでタンスに戻すかのように美しく畳む人。

 一見、礼儀正しく素晴らしいことのように思えるんですが、僕の目には「安心できていないサイン」かもしれないな、と考えてしまいます。

 鍼灸院は、治療やリラックスが目的の場所です。そういう「ここでは身も心も任せていいよ」という場所にいる時ですら、相手のリズムに合わせ、相手の目を気にしてしまっているのかもしれません。

 常に意識を外に向けていると、自分の中の気力を消耗してしまいます。

 気力を消耗すると、自分が空っぽになったような、胸に「穴」が開いてしまっているように感じることもあります。

 こういうのを私たちは「気が虚す」と表現することがありますが、当然、心も疲れやすい状態になっています。

 こういった方はとても多いので、『メンタル養生』でも「空気を読むのをやめる」という項目としてご紹介しています。

 空気を読むというのは、相手の呼吸で動くということです。自分のペースはラクですが、相手のペースに合わせたとたんに「気」が大きく消耗します。

 メンタルが疲れやすい人は、場の変化に敏感で、空気を読む力が高い方が少なくありません。よく気付けるのは強みでもありますが、使い過ぎれば消耗にもつながります。

 そんなときは、急いで返事をしないなど、あえて空気を読まないようにするのもひとつの養生です。弱さと強さは表裏一体なのですね。

『メンタル養生』P219より

自分のリズムを優先する

 こういった方には、「相手軸」から「自分軸」に切り替えることをおすすめしたいですね。
 自分のリズムよりも他人のリズムを優先し続けると、心身はどんどん消耗していきます。

 心当たりがある人は、まず「ここでは甘えてもいい」と自分に許可を出してあげてください
 丁寧に服を畳むそのエネルギーを、ほんの少しだけ「自分の呼吸」を整えるために使ってみる。
 自分の事にゆっくりと取り組む、その時に感じる小さな変化が、自分を取り戻す第一歩になると思いますよ。

(本記事は、すきさん著『メンタル養生』の著者インタビューです。)