そこで知っておきたいのは「同日得喪(どうじつとくそう)」という社会保険のルールだ。60歳以上の定年退職者が再雇用される際、社会保険(健康保険・厚生年金)の資格喪失と取得を同じ日に行う特例手続きのこと。
これにより、定年前の高い保険料を3カ月も待たずにして即座に下げることができる。対象となるのは、再雇用で給与が下がる60歳以上の社員だ。
私は、複数の企業から社員向けライフプランセミナーを受託しているので、打ち合わせの際に「再雇用時に『同日得喪』を取り入れていますか?」と尋ねるようにしている。大企業は、社会保険労務士など専門家がついているので、「同日得喪」はおおむね実施されているようだ。
心配なのは、社会保険労務士などと顧問契約をしていない中小企業勤務の人。経理の社員が給与計算をしているような会社だと、「随時改定」を知っていても「同日得喪」は知らない可能性がある。随時改定だと、3カ月間高い社会保険料が引かれることになる。
定年を迎え、再雇用がスタートする前に「同日得喪で社会保険料の計算をしますよね?」と確認しよう。大事なことなので、忘れずに。







