「これらを使いこなせれば、MBAで学習する課題の8割以上に対応できる」
そう謳うのが、書籍『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(ダイヤモンド社)だ。この本は、国内で圧倒的なシェアを占める日本No.1のビジネススクールであるグロービスが、授業やコンサルティングの現場で定番となっている「有名フレームワークTop100」を厳選し、使いやすさを重視して図解したビジネス書である。
ビジネスの定石であり先人の貴重な知恵であるフレームワークを使いこなせれば、それだけでビジネスパーソンの生産性は何倍にも上がるという。
この記事では、そんな同書から一部を抜粋・編集し、あらゆるビジネスパーソンにとって強力な武器となるフレームワークの重要性について紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・上村晃大)

「現状維持」で満足する仕事ができない人が見落としている「問題解決」の真の意味Photo: Adobe Stock

マイナスをゼロにするだけが「問題」ではない

 ビジネスの現場において、「問題解決」という言葉は日常的に使われます。しかし、仕事ができない人や現状維持で満足してしまう人は、この言葉の意味を非常に狭く捉えています

 クレームが起きたら謝罪して終わらせる。ミスが発覚したら修正して終わらせる。たしかにそれも必要な仕事ですが、それだけでは足りません。

 ビジネスにおける「問題解決」の真の定義について、『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』では次のように解説されています。

問題解決というと、何か好ましくない状態が生じ、それを元に戻すことを想定される人も多いかもしれません。機械が故障したのでそれを修理する、あるいは病気になったので治療をし、健康体に戻るなどです。
もちろんこれも問題解決の重要な一部を占めますが、ビジネスにおける問題解決は、より広義に設定するのが一般です。つまり、本来期待する姿、すなわちあるべき姿(ありたい姿とも言います)と現実を比較し、そこにギャップがあるのであれば、それを埋めることも問題解決に含めるのです(図表1)。好ましくない状況と平常状態のギャップを顕在型問題、あるべき姿と現状のギャップを潜在型問題ということもあります。

 

「現状維持」で満足する仕事ができない人が見落としている「問題解決」の真の意味図表1 あるべき姿

――『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(p24~25)より

 つまり、マイナスをゼロに戻すこと(顕在型問題の解決)だけでなく、今のゼロの状態から「あるべき姿」というプラスに向けてギャップを埋めること(潜在型問題の解決)こそが、ビジネスにおける真の問題解決なのです

組織を伸ばす「あるべき姿」の条件

 では、その「あるべき姿」はどのように設定すればよいのでしょうか。

「売上を100倍にする」といった非現実的な夢を語るだけでは、人は動きません。『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』には、こう続きます。

あるべき姿は何となく描けばいいというものではなく、やはり実務的に好ましい結果をもたらしてくれることが期待されるほど良いと言えるでしょう。具体的には、下記の要素が適度に満たされていると、組織に良い効果をもたらす可能性が高くなります。
・関係者間で最大限の合意がある。1人だけにメリットやしわ寄せが偏らない
・適度なストレッチ(背伸びをしないと届かない難易度)があり、自分や組織の長期的成功に資する
・皆の思いが反映されている、ワクワクできる
・世の中の大きなトレンドやパラダイムシフトの方向性に乗っている
・実現可能性が高い
――『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』(27ページ)より

 現状に満足せず、常に「あるべき姿」とのギャップを見つけ出し、それを埋める行動を起こしていきましょう。

(本稿は、『グロービスMBAキーワード フレームワークBEST100』の内容をもとに構成したオリジナル記事です)