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イラン戦争が始まってから約2カ月、ホルムズ海峡を通じて供給される石油・液化天然ガス(LNG)の80%以上を受け取るアジア諸国は、エネルギーショックにより特に大きな打撃を受けた。
しかし現在、潤沢な備蓄、積極的な省エネ政策、巧みな外交努力を組み合わせることで、アジアの経済大国はこの打撃を乗り越えられている。少なくとも今のところは。
これらの国々は、米国やロシアなど、中東に代わるエネルギー調達先を急きょ探したため、スポット市場で高値での調達を余儀なくされることも多かった。韓国などは国内供給を安定させるため、企業が特定の石油化学原料を備蓄することを禁じた。日本は先頃、国が備蓄している医療用手袋5000万枚を、手袋の確保に苦労している医療機関向けに放出すると表明した。
こうした取り組みは、とりわけ経済力・影響力がある国であれば、少なくとも短期的には エネルギーショック の最悪の影響から自国経済を守れることを示している。危機収束後には、より強靱(きょうじん)になっている可能性もある。
韓国でさえ、通常の輸入水準の80%までエネルギー供給を確保できたと表明し、最短でも6月までは戦略備蓄に手をつける必要はないとの見通しを示した。同国の指導者は、中東のエネルギー危機を「国民生活を守るための戦い」と呼んでいた。
こうした成果は長続きしない可能性もある。トランプ米政権とイランの最新の交渉が決裂し、ペルシャ湾岸諸国からの供給が長期にわたって制限されたり途絶したりすれば、アジアの主要経済国もいずれ打撃を受ける。
中国外務省によると、習近平国家主席は20日、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子との電話会談で、ペルシャ湾を再び安全に通航できるようにするため「即時かつ全面的な」停戦を呼びかけた。習氏は「ホルムズ海峡の正常な通航を維持すべきだ」と述べた。








