感じの悪いメールは、大事なことがダラダラ書いてある。じゃあ、感じのいいメールは?
それを語るのは、「感じのいい人」に生まれ変われるとっておきのコツを紹介する書籍『気づかいの壁』の著者・川原礼子さん。職場で困っている人を見かけても、「おせっかいだったらどうしよう…」と躊躇したり、「たぶん大丈夫だろう…!」と自分に言い訳したり……。気づかいをするときには、つい「心の壁」が現れてしまい、なかなか一歩が踏み出せないことが、あなたにもあるのではないでしょうか?
この連載では、「顧客ロイヤルティ」をベースに、ビジネスセミナーへの登壇やコミュニケーションスキルの研修講師を通して、全国200社・2万人以上のビジネスパーソンに向けて教えてきた「気づかいのコツ」について紹介しましょう。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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「読みにくいメール」は相手の時間を奪う
メールは、内容そのものよりも「どう伝えるか」で印象が大きく変わります。
特に、長文で要点が埋もれているメールは、それだけで相手に負担をかけてしまいます。
『気づかいの壁』という本では、次のように述べられています。
特に、「メールの文面」に、気づかいの有無は表れます。
よく聞く悩みに、「メールでいくつかの質問をしているのに、一部にしか回答がもらえない」というものがあります。
鈍感な人は、つい「ちゃんと読んでいない相手が悪い」と決めつけてしまうのですが、そうではありません。相手が100%悪いと決めつけるのではなく、送る側の気づかいが欠けていないかを考えてみましょう。
――『気づかいの壁』より
つまり、返信の質は「受け手の問題」ではなく、「送り手の設計」で決まるということです。
一文に詰め込むほどミスが増える
特に問題なのが、複数の依頼や質問を一文に詰め込んでしまうケースです。
「お手数ですが、いま一度、ご来店の希望日時、人数、お子様の人数、ご利用の目的をご記入いただき、3月15日(火)までにお知らせください」
いかがでしょうか。
一読しただけで、すべてを一気に回答できるでしょうか。私なら、どれか1つは確実に書き忘れるでしょう。回答漏れがあるとメールの往復回数が増え、お互いの負担になります。
――『気づかいの壁』より
このように、「一度で伝えよう」とするほど、結果的にやり取りが増えるという逆転現象が起きます。
感じのいいメールは「構造」で解決する
では、どうすればいいのでしょうか。
ポイントは、「構造を整えること」です。
箇条書きには、回答漏れを防ぐ効果があります。
箇条書きでメールが来たら、1つずつ空白を埋めたくなると思います。そうやって、相手の負担をなくすことで、返事へのハードルが下がるのです。
――『気づかいの壁』より
箇条書きにするだけで、情報は整理され、相手の理解スピードが上がります。
結果として、返信も正確かつ迅速になります。
「親切さ」は情報量ではなく設計で決まる
多くの人は、「丁寧に説明しよう」と考えるあまり、情報量を増やしてしまいます。
しかし、相手にとっての親切さは「情報の多さ」ではなく「理解のしやすさ」です。
感じのいいメールを書く人は、「どうすれば一度で返せるか」を考えています。
そのために、文章を短く区切り、要点を整理し、回答しやすい形に整えています。
まずは、自分のメールを一度読み返してみること。
そして、「相手はこのまま一発で返せるか」と考えてみる。それだけで、メールの質は大きく変わります。
ちょっとした気づかいのコツを身につけましょう。
株式会社シーストーリーズ 代表取締役
元・株式会社リクルートCS推進室教育チームリーダー
高校卒業後、カリフォルニア州College of Marinに留学。その後、米国で永住権を取得し、カリフォルニア州バークレー・コンコードで寿司店の女将を8年経験。
2005年、株式会社リクルート入社。CS推進室でクレーム対応を中心に電話・メール対応、責任者対応を経験後、教育チームリーダーを歴任。年間100回を超える社員研修および取引先向けの研修・セミナー登壇を経験後独立。株式会社シーストーリーズ(C-Stories)を設立し、クチコミとご紹介だけで情報サービス会社・旅行会社などと年間契約を結ぶほか、食品会社・教育サービス会社・IT企業・旅館など、多業種にわたるリピーター企業を中心に“関係性構築”を目的とした顧客コミュニケーション指導およびリーダー・社内トレーナーの育成に従事。コンサルタント・講師として活動中。著書に5万部を突破した『気づかいの壁』(ダイヤモンド社)がある。





