「なんであの人が、出世したの?」
そう感じたことはないだろうか。多くの人は、「仕事で結果を出した人が出世する」と考える。しかし、現実はそう単純ではない
その答えを教えてくれるのが、書籍『会社から期待されている人の習慣115』(越川慎司著・ダイヤモンド社)だ。これまでに数多くの企業で「働き方」を分析・支援してきた著者が、815社・17万3000人を徹底調査して「同世代より出世が早い人たち」の意外な共通点を突き止めた。大規模な統計データに基づき、「評価される人の行動」を科学的に解き明かした一冊だ。今回は同書から、出世した人の81%が実践していた「ランチの習慣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

職場で「期待されている人」の81%がやっている“ランチの習慣”・ベスト1Photo: Adobe Stock

ランチが、いつも同じ顔ぶれになっていないか

 昼休みになると、自然と同じメンバーでランチに行く人は多いだろう。

 入社同期。
 同じチームの同僚。
 気兼ねなく愚痴を言える相手。

 気楽で、安心できて、何より楽である。

 815社17万人を分析し、「職場で評価されている人たちの共通点」を解析した書籍『会社から期待されている人の習慣115』でも、次のように示されている。

 一般社員の69%が、同じメンバーとばかりランチをしていると答えました。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 しかし、同じ人とばかり過ごしていると、新しい部署や役職との接点はほとんど生まれない。

 知らないうちに、視野も人脈も狭くなっていくのである。

期待されている人の81%は、他部署の人とランチをしている

 一方で、出世が早い人たちは違う。

 同書では、その特徴について次のように示されている。

 AIによる分析では、期待されている人の81%は月に1回以上、他部署の人とランチをしているとわかりました。

職場で「期待されている人」の81%がやっている“ランチの習慣”・ベスト1
イラスト:カワバタユウタ
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 期待されている人たちは、ランチの相手を意識的に変えているのだ

 しかも、選ぶのは「誘いやすい人」ではない。

 意外なことに期待されている人たちは、意識的に「誘いにくい相手」を選んでいました。普段あまり話したことがない人、立場が上の人、接点が少ない部署の人などです。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 つまり、あえて関係の薄い相手を誘っているのである。

 最初は気まずく、会話も弾まないかもしれないが、そこからしか得られない情報や信頼があるからだ。

出世を分けるのは「弱いつながり」を増やせるかどうか

 なぜ期待されている人たちは、そこまでしてランチ相手を変えるのか。

 同書では、その理由について次のように指摘されている。

 近年は目に見えない関係性の価値がソーシャルキャピタル(社会関係資本)と呼ばれ、注目されています。その理論においては異なる集団との橋渡しが新しい資源や機会を運ぶとされています。
――『会社から期待されている人の習慣115』より引用

 普段あまり接点のない人との“弱いつながり”が、新しいチャンスを運んでくる。

 ランチは、その橋をかける最も自然な場である。

 ただし、大切なのは情報を取りにいくことではなく、「一緒に食事をして楽しかった」と思ってもらうことだ。

 その意識と習慣に、出世の差が表れているのかもしれない。

(本稿は、『会社から期待されている人の習慣115』の内容を引用して作成した記事です。書籍では「評価と信頼を得ている人たちの共通点」を多数紹介しています)