天空の城ラピュタ (C)1986 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli
かつてアニメ主題歌といえば、作品とは切り離されたタイアップ曲の意味合いが強かった。しかし、その常識を覆したバンドがいる。BUMP OF CHICKENだ。二次元を愛する彼らは、アニメのテーマソングを1つ上の表現へと引き上げた。藤原基央の言葉から、音楽制作の核心に迫る。※本稿は、音楽評論家の柴 那典『ヒットの復権』(中央公論新社)の一部を抜粋・編集したものです。
アニメ主題歌を露出の機会と
捉えていたバンドマン
2000年代に入ると、ロックバンドによるアニメ主題歌のヒットソングの例が増えた。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONは『鋼の錬金術師』オープニングテーマの「リライト」で、FLOWは『NARUTO-ナルト-』オープニングテーマの「GO!!!」でブレイクを果たした。『鋼の錬金術師』オープニングテーマのL’Arc~en~Ciel「READY STEADY GO」や『BLEACH』オープニングテーマのORANGE RANGE「*~アスタリスク~」もヒットした。
その背景にあったのは大手レコード会社のメディアミックス戦略だ。特にソニーミュージックグループでは、子会社のアニプレックスが数々の人気アニメを制作している。その主題歌を所属アーティストが担当するシステムを確立した。それによって露出の「機会」はさらに広がったが、しかし作品に寄り添うタイプの主題歌が増えたわけではなかった。当時はまだ、アニメを自らの想像力のルーツとして血肉にしているバンドマンは多くなかった。
一方で、2000年代はアニメ側が主導する「アニソン文化」が独自の進化を遂げた時代でもあった。そこには商業主義的なタイアップが増えた潮流への反動もあったはずだ。







