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大幅な増収増益に終わったソニーグループの2026年3月期第3四半期決算。リカーリングビジネスがエンタメ事業全体で実を結んでいることが理由だが来期以降を見通すと不確定要素も多い。地政学的問題や半導体価格高騰など、外的要因がゲーム事業を含むエンタメ事業全体に及ぼす影響も見逃せない。そんな状況の中、ソニーの次世代機プレイステーション6はスタートダッシュができるのか。連載『沸騰!エンタメビジネス』の本稿では、今後の見通しをアナリストが分析する。(東洋リサーチアドバイス シニアアナリスト 安田秀樹)
「ぽこ あ ポケモン」の予想外のヒットにSwitch不振報道
ライバルのソニーのゲーム事業決算はどうだったのか
3月、ゲーム業界に幾つかのニュースが飛び込んできた。3月5日に発売されたNintendo Switch 2ソフトでポケモンの派生タイトルである「ぽこ あ ポケモン」が発売後4日間で220万本の世界累計販売を記録したのだ。投資家の間では当初、ヒットを疑問視する声が多く、大きなサプライズとなった。
また、Switch 2が昨年10~12月期と比較して減産されているというブルームバーグの報道もあった。今年度の販売計画である1900万台を上回る需要にも対応できるよう、任天堂は増産の準備を進めていたが、この想定を下回る販売推移となったため、ブレーキを踏んだのだろう。もっとも1~3月期はもともと生産調整を行う時期で、この報道はいわば「当然の季節性」を報じたにすぎないというのが筆者の印象だ。「ぽこ あ ポケモン」では、なぜ投資家の見方と売れ行きに温度差が生じたのか。Switch 2の実力は落ちていないのか。任天堂については、次回のこの連載で深掘りしていく。
2月から始まった米国とイスラエルによるイラン攻撃など、ゲーム業界に影響をもたらす外的要因も出てきている。こうした中、ゲーム業界はどう動いていくのだろうか。
今回はまずはソニーグループの2026年3月期第3四半期決算を、主にエンタメ分野から分析しよう。地政学的な理由などから軟調が続くゲーム市場で、ソニーのゲーム事業は今後どうなるのか。発売から5年以上が経過したプレイステーション(PS)5の後継機問題や半導体価格高騰問題が事業にもたらす影響についても見ていこう。







