「今日も仕事が、終わらなかった…!!」
毎日「また終わらなかった…」を繰り返して、うんざりしたり、落ち込んだりしていないだろうか。「量が多すぎて残業ばかり」「要領が悪い」「やりたいことができない」など、悩みは根深いのではないだろうか。
「その原因は3つの“隠れたムダ”です」――タスク管理オタクで、ダンドリ磨いて30年超のエキスパート・萩原雅裕さんはこう語る。今回は書籍『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』の中から、「仕事を終わらせる人のコツ」を紹介する。
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「メモは1箇所にまとめる」が鉄則
先日、読者の方からこんなお問い合わせをいただきました。詳しくお話を伺ってみると、こういう状況でした。
・仕事AについてのメモはToDoリストに。
・仕事Bの中断メモはエクセルに。
・仕事Cのメモはノートに。
それぞれの仕事のそばに中断メモを残していた、というのです。
これを聞いて、ハッとしました。本来、自分の頭を軽くするためのメモが、書き先を分散させたことで、逆に重荷になってしまっている。
これは仕組みの問題で、その方の工夫が足りないのではありません。本稿では、なぜメモを1箇所にまとめる必要があるのか、そして、その先にある「忘れていい安心感」が集中力にどう効くのかを整理しておきたいと思います。
「15秒待って」と伝えてメモ書く
そもそも、なぜメモが必要なのでしょうか。
オフィスワークをしていれば、誰かに「ちょっといいですか?」と話しかけられます。チャットも飛んできます。電話も鳴ります。物理的にこもれない以上、割り込みをゼロにすることはできません。
であれば、割り込みは受ける前提で考えるしかありません。
中断する前提で仕事を組む。これが出発点です。
中断する前提に立つと、一番もったいないのは「アタマ戻り」です。中断されて別件を片付け、戻ってきて「えっと、何やってたんだっけ……」と思い出すために5分、10分が消えていきます。これが1日に何度も起きると、本当にやるべきことが進みません。
だから、中断するときには、戻ってくる自分のために“メモ”を残します。15秒、待ってもらえばいいのです。「15秒待ってもらえますか?」と言われて怒る人は、まずいません。
「探す」「思い出す」時間が、仕事を遅らせる
先ほどの方のように、書き先がバラバラだと、いざ何かを思い出したいときに「あれ、どこに書いたっけ」が始まります。ToDoリストを開き、エクセルを探し、ノートをめくり、場合によってはチャットやメールを遡る。
この「探す時間」と「思い出すストレス」は、想像以上に大きいものです。メモを取れば取るほど、それを管理する作業が増えていく。気がつけば、メモが目的化してしまっています。
私自身は、仕事のことも、プライベートのことも、人生に関する考えごとも、すべて同じツールに突っ込んでいます。タスクも、メモも、参考リンクも、写真も、全部です。
これは「整理」とは少し違います。むしろ、整理しないために一箇所にまとめている、と言ったほうが近い。何かあったら、あそこを検索すればある――この安心感が決定的に重要なのです。
(本記事は『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか? 仕事が3倍速くなる計画・実行・中断の技術』に編集・調整し、一部特別に書き下ろした原稿です)








