「やりたい仕事」と
「やってみたい仕事」は違う
一定の信頼を得られたら、どこかのタイミングで新人に伝えてあげてほしいのが、「『やりたい仕事』と『やってみたい仕事』は違うかもしれない」ということです。
なお、信頼関係のない段階でこの話をすると、会社側の立場で都合の良い話をしてきていると誤解されるリスクがありますので、話すタイミングを焦る必要はありません。
しかし、これは、極めて重要な視点です。
「やってみたい仕事」というのは、憧れの職業です。例えば、小学生が「芸能人になりたい」と言ったとします。これは、その職業の表向きのきらびやかな感じしか知らないで語る「夢」です。
芸能人が特殊過ぎるとしても、ケーキ屋さん、お花屋さん、警察官、消防士、なんでも構いませんが、それらの仕事の「外から見えるキラキラ感」に対する憧憬が「やってみたい仕事」につながります。
「マーケター」「プランナー」「経営企画」「新規事業担当」「広報・PR」……現在の配属に失望している新人が、どういう仕事を「やりたい」と思っているのかはわかりませんが、あらゆる仕事は「キラキラした外見」とは裏腹に「泥臭くて地味な作業」を大量に抱えています。
そうしたことまで理解して「やりたい」と言っているのか、表層だけを見て「やってみたい」と言っているのかは、キャリア形成の中で、新入社員本人が、しっかりと見極める必要があります。
このような観点を提供して、キャリア設計を手伝うようにしましょう。
仕事に共通する「基礎力」は
どこでも身に付けられる
最後に、新入社員に向けたアドバイスとして、この観点も持っておいてください。
「どんな仕事でも、共通して求められる基礎力が存在する」
当たり前ですが、社会人の基本、仕事の基本というものがあります。
名刺交換のやり方や、エレベーターやタクシー、会食時の座席などでの「立ち位置・座り位置」などのベタなビジネスマナーも最低限の「知識」として持っておくべきですが、それよりも、納期は守る。宴席であっても礼儀正しく振る舞う。契約書に書かれた内容は口約束よりも優先される。数字のミスは命取り……などの実務上の基礎力が重要です。
これらの基礎力は、どんな仕事であっても鍛えることが可能です。







