英国女優のジェーン・バーキン Photo:AFP=JIJI
ジェーン・バーキンは、エルメスのバッグにシンプルなTシャツとデニムを合わせたスタイリングを広めた。しかし彼女が取り入れた白いTシャツは、本来、あらくれ軍人のアンダーウェアだった。自由奔放なパリのファッション・ピープルの服選びに込められた哲学とは?※本稿は、エッセイエストの村上香住子『おしゃれなマナーAtoZ パリで暮らして知ったミューズたちの素顔』(CEメディアハウス)の一部を抜粋・編集したものです。
ジェーン・バーキンが変えた
“Tシャツ=下着”の常識
アメリカの海兵隊がアンダーウェアとして着ていたTシャツが、ヨーロッパ中に広まったのは、1910年代だといわれています。第一次大戦の頃に、若い米兵の清潔感のある白い肌着が注目されたのです。
パリで白いTシャツにジーンズという女性のスタイルを定着させたのは、ジェーン・バーキン(編集部注/1946年、ロンドン生まれの女優。2023年に逝去。ファッションアイコンとしても活躍し、エルメスのイットバッグ「バーキン」の由来にもなった)だと思われているようです。メンズのアンダーウェアも、ジェーンが着ると、すっかりおしゃれなシティーガールの市民権を得たのです。
ジェーンの娘で、2013年に亡くなったフォトグラファーのケイト・バリーは、母親と同じように、大抵Tシャツにジーンズというカジュアルなスタイルでしたが、買ってきたカットソーはそのまま着ないで、いつも自分なりにカスタマイズしてから着ていたのを覚えています。だいたい気に入らないのは襟周りらしく、いつも深く抉ってカットしていましたし、着丈の長さも好きなようにしていました。







