利便性向上とコスト削減が期待できる
「パターンダイヤ」と「タクトダイヤ」

 もっと安く、もっと便利に、利用者の本音といえばそれまでだが、現状の経営状況では増発や運賃値下げは困難だ。そんな都合の良い話はないとしても、何も手を打たないわけにはいかない。そこでJR四国が2021~2025年度の5カ年推進計画で行った利便性向上策が「パターンダイヤ」と「タクトダイヤ」の導入だ。

 パターンダイヤとは、これまで不均等だった発車時刻を可能な限り等間隔(毎時0分、30分発など)にすることで、時刻表を見なくても利用しやすくするダイヤ設定だ。主要路線では普通列車がおおむね30分、特急列車が1時間の等間隔で運行し、乗車機会も均等化できる。

図3パターンダイヤの導入例(JR四国プレスリリースから抜粋) 拡大画像表示

 四国取材では高徳線と土讃線のいくつかの駅を巡ったが、かなりの区間・時間帯のパターン化が進んでいると実感した。JR四国は今年3月にダイヤ改正を行わなかったのも、ダイヤの熟成がかなり進んだ手ごたえがあるからだろう。

 タクトダイヤとは、オーケストラの指揮者がタクト(指揮棒)にあわせて一体的に演奏するように、各路線の列車を同じ時間帯にターミナル駅に集結させ、乗り継ぎしやすくするダイヤ設定だ。本数や速度は変わらなくても待ち時間の最小化が期待できる。

図4タクトダイヤのイメージ(JR四国プレスリリースから抜粋) 拡大画像表示

 また、これらの取り組みは利用者の利便性向上のみならず、乗務員や車両の運用をシンプル化、効率化できるため、運行コストの低減も期待できるという。