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航空・鉄道業界は、移動需要の回復やインバウンド増加を追い風に、過去最高益を更新する企業が相次いでいる。一見、好調だが、その足元では建設費の高騰や国内線の採算悪化といった不安要素もくすぶる。特集『26年版・倒産危険度ランキング【危険水域408社】過剰債務企業に迫る「最終審判」』の#13では、両業界の経営実態を検証。“危険水域”に沈んだ26社の顔触れを明らかにする。(ダイヤモンド編集部 田中唯翔)
航空・鉄道業界では好調続くが
楽観視できない状況
航空・鉄道業界の業績は絶好調だ。東海旅客鉄道(JR東海)の2026年3月期第2四半期の営業利益は前年同期比24.3%増の4540億円で、過去最高となった。日本航空のEBIT(財務・法人所得税引き前利益)も同28%増の1097億円、関西私鉄の阪急阪神ホールディングスの営業利益も同25.9%増の840億円となっている。
移動需要の回復やインバウンドの増加に加え、25年4月から10月にかけて開催された大阪・関西万博が人の流れを生み、追い風となった。とりわけ鉄道業界では、本業の輸送事業に加えて、不動産・ホテル事業でも賃料や客単価が上昇。これがグループ全体の収益力を一段と押し上げた。
足元では好調が続いているが、不安要素も出てきている。国土交通省が公表する建設工事費デフレーターを見ると、15年度の平均を100とした場合、25年10月の指数は130.6まで上昇。22年度の平均が120.3だったことを踏まえると、この2~3年で建設コストは約1割上昇した計算になる。
25年9月には、九州旅客鉄道(JR九州)が博多駅の再開発「博多駅空中都市プロジェクト」の中止を余儀なくされ、12月には名古屋鉄道が名古屋駅前で計画していた再開発プロジェクトの竣工時期を未定にすると発表。建設費の上昇が、鉄道会社にとって無視できない負担になってきている。
航空業界も手放しで好調とはいえない。インバウンドの恩恵を受ける国際線事業が好調な一方で、国内線事業は各社“実質赤字”の状態に沈んでおり、上がらない運賃単価とコストの削減の問題に直面しているからだ。
では、実際の航空・鉄道業界の経営状況はどうか。ダイヤモンド編集部は今回、両業界を対象に倒産危険度を検証した。その結果、26社が“危険水域”に該当することが判明した。次ページで、26社の顔触れを紹介する。







