千佳子様が読んでいるのは「源氏物語」
残念ながら千佳子はシーツや換気には心が動かされない。だが、千佳子が読んでいる本が『源氏物語』だと気づいたりんが「すてきなものをお読みですね」と声をかけると、少しだけ心が動いた様子。
おそらく千佳子は、りんにはそれなりの教養があると感じたことだろう。これが、家老の娘のりんを担当にする理由のひとつである。
『源氏物語』をきっかけにふたりの関係が良好になるかと思ったら、ことはそれほど簡単ではなかった。
食事やお通じの質問をすると、食事はともかくお通じの段になって、千佳子が激怒。
「無礼者!恥を知りなさい!」
奥様はデリケートなのだ。
園部には「下女風情」、千佳子には「女中」「恥を知りなさい」と自尊感情が傷つけられまくりなりん。
その後も何もさせてもらえない。
同僚たちは、その話を聞いて、意見交換する。
他人にからだを触られるのがいやなんじゃないかと、東雲(中井友望)。
トメ(原嶋凛)は、自分の村では赤ん坊に乳をやるときなど人前でも胸を出していたという。
だが、千佳子は華族の出だ。胸をさらすのはちょっと、と言って「三十路、過ぎてますけど、私に子がいないからかしら」と自分の立場で考える泉喜代(菊池亜希子)は、第33回で赤ん坊の抱き方を知らないと看病婦に「子守りなんて8つの子どもでもできるのに」と呆れられていた。
「私も他人に体を触られるのは、それだけで緊張します」と松井(玄理)が同意する。
「もし患者なら」ますますそうではないか。そんなことに思いを致すりんたち。
「患者さんと同じ気持ちになってみる」
この課題にトライするりん。
「私、奥様のおつらい気持ちはよく分かります」
そう言ってみた。
すると「気持ちが分かるなんてたやすく言わないでちょうだい」「思い上がらないで」と、またおかんむり。
相手の気持ちに寄り添うことは大事だけれど、「わかる」と言ってしまうと、わかるわけないとかえって反感を抱かれることもある。共感を示すことって難しい。視聴者が共感しそうなエピソードだった。









