大宮南銀座店がいいのは大宮駅の東口まで約3分の距離で駅前一等地だったことだ。
この店は飲食店街の狭い通りから、少し細い路地に入って行くので、場所としては目立たないところにあった。ただし、店自体は店頭のガラス窓がパノラマのように4~5メートル細長く広がっていて、店内の全景は丸見えだった。店の前に立てばつい入ってみたくなる店だった。
「初代店長には高橋(編集部注/神田の妹の夫である高橋均。後に日高屋社長を13年務める)を就けました。高橋の主張で営業時間は午前1時まで。けれども開店してからしばらくお客様が入りませんでした。始めてから3カ月目の頃に『このままではダメだ』と思い、当時、FC(フランチャイズ)加盟店の募集で人気抜群の『養老乃瀧』に電話して、FC加盟のパンフレットを取り寄せて、検討したことがありました。『来来軒』の立地ではなく、居酒屋の立地ではないかと考えたからです。ただ居酒屋にしては店が狭くて、難しいところがありました。
大宮南銀座店は当初は午前1時までの営業でしたが、高橋が途中から朝5時まで営業するといって再スタート。そうしたらさすがに大宮一の繁華街、満席になる日が出てきました。これに勢いを得て、高橋が24時間営業に踏み切りました。そうしたら深夜から朝5時頃の時間帯にお客様がよく入るようになり、大宮南銀座店はドル箱になりました」(神田)※大宮南銀座店は2021年〈令和3年〉11月14日閉店、現在テストキッチンとして活用中
ラーメン屋の成否は
7割が立地で決まる
「来来軒」大宮南銀座店は大宮駅東口を出てから、右側(東京方面)の飲食店街を通って徒歩約3分の少し狭い路地にある。
南銀座(通称、ナンギン)一帯は、現在、接客を伴う飲食店(バー、スナック、クラブ、キャパクラ、ガールズバーなど)が200軒、従業員数2000人前後(推測)、県内最大級の歓楽街となっている。
現在、北銀座(通称、キタギン)には南銀座一帯にあるような飲食店は皆無である。
神田がこう話す。
「『来来軒』大宮南銀座店は午前1時までの営業の時は集客できなかったけれど、朝5時まで営業したら、満席になるようになりました。周辺の水商売で働く人たちが午前2時、午前3時頃に閉店して、来店されるケースが増えたからだと思います。居酒屋感覚で利用できる中華料理店として便利だったのではないでしょうか。
ビールなど酒類の注文が増えるので、この時間帯は客単価が大幅にアップしました。
大宮南銀座店は結局24時間営業になったのですが、駅前一等地は24時間、人流があるので営業していれば稼ぐチャンスがあります。ラーメン屋の商売は7割は立地で成否が決まります。仮に家賃が坪5万円だとしても、24時間営業して回転数を12~20回以上と上げれば、1店舗で2店舗分稼げます。大宮南銀座店は大宮北銀座店と同じように、ドル箱になりました」(神田)







