それは、
「何が」ヤバいのか?
「何が」すごいのか?
に視点を置くところに鍵があります。

 この「何が」こそが、あなたの言いたいことであり、ここにこそ、あなたの意見の核がある。そしてこの「何が」の部分に独自性があれば、相手の心は自然と動いていく。

 この「何が」の部分こそ、本来はいちばん言語化すべきことなのです。つまり、「いかに他人が気づいていない視点を言語化できるか」ということこそが、言語化力の本質ではないかと思うのです。

 語彙はまったく普通のもの、ありきたりの言葉を並べてもまったく問題ありません。「何が」部分さえ特別なら、あなたが発する言葉は、相手をハッとさせることができるのです。

 では、この「何が」を見つける視点はどうしたら磨けるのか。それは、私たちコピーライターの仕事に関係しているかもしれません。

 コピーライターは、企業・商品などの広告でいわゆるキャッチフレーズを作ります。キャッチフレーズを考えることは、その企業や商品のいいところを考えること。私たちは365日、担当する企業や商品を徹底的に観察し、いろんな視点からその魅力を発見する作業をひたすら続けています。

 つまり、コピーライターは、ものごとの「いいところ」を見つけるプロである、とも言えます。

 この「いいところを見つける」作業は、実は、前述の「何が」を見つける力を強化し、すなわち、特別な言語力を身に付けるのに大きく役立ちます。

 この「いいところ発見法」も、誰でも簡単に練習することができます。

 私はこのことを、言語化に悩むあらゆる世代の方に伝えていきたいのです。

「いいところ探し」が
言語化力強化に役立つ理由

 コピーライターの技術というと、言葉の表現やセンスばかりが注目されるのですが、言葉にする前に、商品や企業・社会の「いいところ」をどう見つけるか――実はそれこそが、コピーライターの腕が一番試されるところなのです。
 
 そして、この「いいところ探し」こそが、言語化力強化に大きく役立つと考えています。
 
 私がこの仕事をしながら見つけた「5つのいいところ発見術」があります。

 まずここではそのうちの一つをご紹介します。

・あえて否定してみる 「〜は、別に悪いことじゃない」

 私たちは普段、周囲の人たちに対して知らず知らずのうちにレッテルを貼っています。

「あの人は面倒な人」「あの人はうるさい人」

 相手に対して、心の中でこうした何かしらの言葉を前提として付けながら接していることはありませんか?