スティーブ・ジョブズ氏 Photo:JIJI
かつてパソコンといえば四角い形が常識だったが、1998年に登場した初代iMacは半透明のボディーと丸みを帯びた親しみのあるデザインで世界に衝撃を与えた。そんなアップル製品の思想と造形の原点は、日本のアートにあるという。NHK時代、8年にわたりジョブズと日本文化との関係を追った記者がたどり着いた、意外すぎる新事実とは?※本稿は、元NHK記者の佐伯健太郎『スティーブ・ジョブズ1.0の真実』(晶文社)の一部を抜粋・編集したものです。
ジョブズの美意識の源泉を知る
キーパーソンに直撃取材
工業デザイナーを目指したジョン・スカリーさん(編集部注/ペプシを躍進させた立役者。その後AppleのCEOに就く)とジョブズとの共通の話題は、アートだった。スカリーさんが40年前のある日を思い浮かべて話し始めた。
それは、マッキントッシュのデビューより10カ月前の1983年3月下旬のこと。場所はニューヨーク。春の心地よい日に、日本から帰国したばかりのジョブズと会ったときだった。
「私がアップルに入社するまでの5カ月間、お互いを知るためにスティーブと週末に会っていました。
そのとき、私たちはニューヨークにいました。3月の終わりで、気持ちがいい春の天気でした。私たちはセントラルパーク周辺を歩いていました。







