他部署のリーダーに相談する
メリットとは?

 直属の上司と丁寧に対話を重ねたうえでの相談ならば、他部署のリーダーや上司であっても、「上司飛ばし」や「裏切り行為」にはなりませんし、あなたの力を組織内でより発揮できることは会社にもメリットがあります。

 近年では、人事部や所属長主体の人事異動ではなく、「社内公募制度」「ジョブポスティング」など、自分の意思で異動を実現する制度を導入する企業も増えています。また、「社内越境」「社内副業」のように、異動せずに他部署業務を経験する仕組みを持つ会社もあります。

「上司ガチャ」「配属ガチャ」という言葉がありますが、現在の部署や上司が絶対ではありません。自分自身でキャリアや上司を選択することができる制度が存在しているのであれば、有効に使うこともキャリア自律に向けた選択肢のひとつです。

 自分が希望している部署のリーダーや、自分が尊敬しているロールモデルの人と対話の機会を持つことで、うまく話が噛み合えば、「そのような分野の仕事がしたいのであれば、このような勉強をしたほうが良いですよ」「自分の場合は、このような形でやりたいことを実現しましたよ」「その件なら、○○さんに相談したらいいと思います」など、具体的なアドバイスが出てくることもありますし、優秀な人材だと認められれば新たなキャリアのチャンスをつかむことができるかもしれません。

 実際、以前の部署ではあまり評価されなかった人が、社内公募制度で部署と上司が変わり、社内でMVPとして表彰された事例もあります。

 他部署のリーダーであっても、同じ組織を構成する一員です。力を発揮できていない人が別の場所で活躍できるなら歓迎すべきことです。ボスマネジメントは単に「今の上司と良好な関係を築く」だけの技術ではなく「自分が関係を築きたい上司を手繰り寄せる」技術でもあります。

 ボスマネジメントがうまくいかなくても、失敗だと思わないでください。それは、「今の上司との組み合わせでは最適解が出なかった」という、ひとつの結果にすぎないのです。