上司との信頼関係を
ガラリと改善する「ひと言」

 上司に不信感を抱いて距離を取れば、上司側もあなたとの距離を感じ、不信感を抱くようになります。これを「悪意の返報性」と言います。相互不信の状態になると、コミュニケーションはさらに減少し、パフォーマンスは停滞気味になるでしょう。

 何かにギャップを感じた際は、溜め込まずに対話を打診しましょう。上司との対話のタイミングはいくらでもあります。会議の前後などに声をかける、上司が自分の席の側を通ったときに声をかける、リモートワークならチャットを1通送るのもいいと思います。

「昨日の会議での方針について、私の理解が合っているか10分だけ確認させてください」

 このひと言で状況はガラリと変わります。

 上司が話せるタイミングなら、すぐにすり合わせをしてくれるはずです。仮に時間がなければ、「午後の会議が終わってから話しましょう」「明日の9時なら時間があります」などと、対話の時間を取ってくれるでしょう。

「すみません、少しだけお時間いいですか」。このひと言が出せることで、未然に相互不信の火種を消せるということです。

 人間には「単純接触効果(ザイアンスの法則)」と呼ばれる心理があり、接触頻度が高い人に親近感や信頼を抱きやすいとされています。

 上司に「少し時間を取ってもらう」ことは、躊躇(ちゅうちょ)するアクションかもしれませんが、ギャップを埋めるだけでなく、接触頻度が高まることで上司があなたへ(あなたが上司へ)親近感を抱く効果もあります。

「待つ」のか、「こちらから動く」のか。会社が用意した場を使うのか、自分から場をつくるのか。どちらもボスマネジメントには活用できますが、部下から動いたほうが、その後の関係性づくりが楽になります。