「どうせ無理だ」と思っていても
上司と話すと意外と通じる!?

 ただし、一度話したからといって、すべてのギャップが埋まるとは限りません。細かい業務の調整ならともかく、大きなズレや長期的なキャリアの話となると時間はかかります。組織全体の戦略や予算、人事制度など、考慮したうえで進める話だからです。

 だからこそ、上司と話せるタイミングがあるときは、軽くジャブを入れる感覚で話したほうがいいのです。

 自分が現在と異なるやりたいことや希望している仕事などを上司に伝えると、「否定される」「引き留められる」などと思っている人もいるかもしれません。

 しかし、話しておけば、上司の頭の中にインプットされます。あなたが業務を誠実に遂行していて、上司や会社を否定するような攻撃的なコミュニケーションでなければ、「何かの機会があれば支援しましょう」「次年度の戦略に組み込みましょう」と考えてくれることもあります。忘れた頃に上司がお膳立てしてくれていた、という経験は私にもあります。

 上司と対話することで、「どうせ無理だ」と思っていたものが「話してみたら意外と通じた」、「上司が壁だ」と思っていたものが「壁は幻想だった」というケースはよくあります。

 上司も、「相談をしてこない部下」より「相談をしてくれる部下」に対してチャンスを与えたくなるのが人情です。それを「えこひいき」と感じる人がいるかもしれませんが、これは「好意の返報性」と呼ばれる信頼関係の自然な結果ともいえます。

 気になることや思っていることがあったら、いつでも遠慮せず上司に声をかける。それが、ボスマネジメントの第一歩です。