数字の達成が最優先になれば、品質や法令順守が後回しにされる危険があります。コンプライアンスは、余裕があるときだけ守ればよいものではありません。厳しい目標を追うときほど、上に立つ人が率先して守らなければならない規律です。
社員は、会社が正しいことをしていると感じられるからこそ、自分の仕事に誇りを持てます。法令違反をしてまで数字を追うような会社では、社員は働きがいを失ってしまいます。いくら短期的に利益が出ても、人が誇りを持てない組織は長続きしません。
正しい社風とは、「規律の中の自由」です。法令や倫理、社内のルールといった規律がきちんと守られている。その中で、社員が自由に考え、力を発揮できる。これが本来の良い組織です。
部下を上手に鼓舞できるリーダーは、単に「数字を出せ」と迫るのではありません。「この仕事は、お客さまにこれだけ貢献できる」「この成果が出れば、世の中の役に立つ」と、仕事の意味を伝えることができます。そのうえで、公平に評価し、頑張った人が正しく報われる仕組みを整えます。それにより働きがいが生まれるのです。
強いリーダーシップの本当の役割は、人を追い込むことではありません。規律を守り、仕事の意味を示し、正しい成果に向かって人の力を前向きに引き出すことなのです。







