AIの進化によって、「仕事がなくなるのではないか」という不安を感じている人も多いのではないでしょうか。AIが文章を書き、企画を考え、資料を作る。これまで人間がやってきた仕事の多くを、AIがこなせるようになってきました。さらに最近では、「AIが人間に仕事を依頼する」という動きも出始めています。AIが雇用主になる時代が来たら、私たちの仕事はどう変わるのでしょうか。
そこで、AIを使った思考術をまとめ、全680ページ、2700円のいわゆる“鈍器本”ながら話題となっている書籍『AIを使って考えるための全技術』著者の石井力重さんと、監修者の加藤昌治さんに、「AI時代の仕事のあり方」についてお聞きしました。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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「AIのために働く」時代がすでに始まっている
――さらにAIが普及していく未来で、私たちの「仕事」はどのようになっていくと思うかお聞かせください
石井力重(以下、石井) 東京のお台場にある日本科学未来館には、落合陽一さんが監修した「計算機と自然、計算機の自然」という常設展示があります。
そこには、人類の情報処理の進化を歴史絵巻のように振り返った「人類ステップアップ絵巻」が展示されています。
音楽はかつて人類が骨を叩いてやっていて、それがCDになって、今はDTM(Desk Top Music)で発信できるようになった。さらにはAIが音楽を作るようになって、人類が聞ききれない数の楽曲が1日で誕生し続ける時代が来たと。
でも、彼らはまだこの先があると言うんですよね。
AIも作るし、人間も作る。そして溢れるほど音楽がある。その先に、たくさんのAIが音楽を聴いて、喜んだり楽しんだりする時代が来ると。
最終的には、誰が作ったか、誰が聴いてるのかは関係のない世界になるんだと言ってるんですね。
加藤昌治(以下、加藤) もはやAIが主体になる世界が訪れる?
石井 他にも、たとえばアメリカではAIが雇用主になるケースが出てきましたよね。
AIはリアルワールドに出られないので、人間のアルバイトを募集して、その人たちにAIが指示を出していたりする。AIから与えられた「◯◯で写真を撮ってきてください」とかって指示をこなすと、AIがプールしているお金がもらえる。
この現実と、先ほどの音楽の未来予想をかけ合わせると、たとえば僕が作った音楽をAIが聴いて満足してくれたら、AIからお金をもらえるという未来もあり得る。
ある人は、人間よりもAIの方が感受性の幅が広いなんてことも言っています。
ということで、人間が聞いたらとっても気持ち悪くて変に感じるけど、あるAI群は熱狂しちゃうような音楽を作って儲けるような人も出てくると思うんですよね。



