辺野古のゲート前では国が不法占拠と指摘するテントの設置が続いている。道路を塞ぐ座り込みもある。警察が逮捕しても起訴猶予が繰り返されてきた。
漁港には、今回の研修旅行で拠点・待機場所となったテントがある。名護漁協が撤去・使用禁止を市に要請したヘリ基地反対協議会のテントだ。名護市長は動かない。
同じ立場の知事や政治家たちから、これらを「違法だ」と明確に言う声は聞こえてこない。
磯野氏が高校生に向けて使った「バックボーン」の論理が、そのまま生きている。
ひとつ聞きたい。
米軍統治下で、選ぶ余地なく基地で働くしかなかった人々と、民主主義の日本で自らの意思で抗議活動に参加している人々とでは、「バックボーン」の重みはまったく違う。その違いを誰より知っているのは、当事者の声を実名で集めた磯野氏自身のはずだ。それを高校生の前で説明しなかったのは、なぜだったのか。
さらに次の生徒は、自身が辺野古移設にどちらかと言えば賛成とする立場から丁寧に論拠を述べた。キャンプシュワブ内への建設であること、嘉手納以南の基地整理との関係、辺野古区内の民意について、具体的な数字を挙げ、「参考までに反対する理由をお聞かせくださいますか?」と質問した。
磯野氏は、生徒が示した具体的な数字を「信憑性がわからない」と退けた上で、「普天間は国際法違反で接収された民間地だから無条件返還されるべきであり、代替地を求めること自体が違法だ」とした。
自分たちの側の違法行為は「良心があるから断じられない」。
相手側の論拠は「信憑性がわからない」と言いながら、自らの主張は「国際法で断じる」。同じ口から、同じ場で出た言葉だ。
この内容が、同志社国際高校の沖縄研修旅行初日の全体講演として提供された。その年の平和学習を総括する冊子に、注釈も補足もなく収録されている。
学校がこの内容を問題と認識していないか、あるいは認識した上で容認しているか、どちらかだ。
以下、磯野氏講演の内容







