「SNSや動画を見すぎてしまう生活」から抜け出そうとする「脱スマホ」が、新たな価値観として広がりつつある。平均的な人は死ぬまでに14年もの時間をスマホで失う。そんな「時間が溶けていく毎日」から抜け出す方法を示した1冊が『脱スマホ術』です。著者・戸田大介さんは、500万ダウンロード突破の国内No.1集中アプリの開発者。開発者だからこそ気付ける意外な事実と、スマホとのよい付き合い方を紹介します。

【よく開くアプリ】三流は「SNS・YouTube」、二流は「ニュース」、では一流は?Photo: Adobe Stock

よく開くアプリには「時間の使い方」が表れる

 スマホで何をよく見ているか。

 これは、その人がどんなふうに時間を使っているか、かなり表れます。

 ほとんどの人は、SNSやYouTubeなどの動画アプリをよく見ます。

 これはその人が優秀であるかとは関係なく、ほとんど誰もが。

 しかし、SNSやYouTubeばかりだと、自分の時間がほとんど何もなくなってしまうのも、また事実。

 問題はSNSを見ること自体ではなく、後悔するほど依存し、ほとんどの時間がそれに溶けてしまうことなのかもしれません。

ニュースは一流?

 優秀な人というと、ニュースをよく見るイメージがあります。

 それはある程度当たっていて、Pewの2025年調査では、米国成人のうちニュースサイト・アプリからニュースを得る人は全体で65%。学歴別では、大卒以上が75%、高卒以下が55%です。つまりニュースサイト・アプリ利用は、教育水準の高い層でかなり高い傾向があります。

 しかし、それ以上に傾向のハッキリしたアプリもあります。

高年収の人は、AIアプリを見る傾向に

 年収の高い人は、生成AIの利用率が高い、というデータがあります。

 これを見て

「ああ、優秀な人は最新テクノロジーに敏感なのか」

 と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、おそらくそうではありません。

 AI登場以前の調査では、年収・学歴の高い人は「検索サービス」の利用率が高い、というデータがありました。

 ……どういうことなのでしょう。

優秀な人ほど、能動的

 これらをまとめると、一つのパターンが見えます。

 年収や学歴の高い人ほど、能動的な時間の使い方が増えるということです。

SNS、YouTube → 受動的に流れてきたものを見る

ニュース → 自らの意志で開くが、やはり基本的には受動的に流れてきたものを見る

AI、検索 → 自ら問題を打ち込んで、情報を得る

 なんとなく流れてきたものを見るだけでなく、自ら疑問を持って、情報を得ようとする。

 そういう傾向の現れでしょうか。

 人は「なんとなく流れてきたものを見る」スマホに、平均で、毎日5時間以上も費やしています。一生に換算すると、14年です。

 皆さんの時間の使い方は、どうでしょうか?

戸田大介(とだ・だいすけ)
山形県出身。新卒で電通アイソバー(現・電通デジタル)に入社。データアナリストとして勤務したのち、bondavi株式会社を創業。データと行動科学の知見をもとに、人の前向きな行動を引き出すアプリの開発に取りくむ。全アプリを広告なし・無償で提供し、ユーザー任意の寄付により運営している。『継続する技術』『集中』は国内有数のヒットとなり、累計ダウンロード数は1000万を超える。著書『脱スマホ術』『継続する技術』。