室内を点検する業者と家主写真はイメージです Photo:PIXTA

水面下で進む雨漏り
築年数とともに高まる漏水リスク

 今年は梅雨入り前から、局地的な豪雨や雹(ひょう)の発生が報告されている。天候の不安定さを肌で感じている方も多いだろう。さらに梅雨入り後は、雨量が平年並みか多くなるとの予報が出ており、6月を中心に強雨や大雨への警戒が必要な局面もあるという。

 雨が続くこの季節は、住宅にとっての試練でもある。雨漏りや結露、カビといったリスクが顕在化しやすく、放置すれば建物の劣化を静かに進め、気づいたころには修繕の規模が大きくなっていた、ということになりかねないからだ。一方、見方を変えれば、晴天続きでは気づけなかった住まいの異変が表面化しやすい時期とも言える。今回は梅雨時期ならではの住まいの不具合と暮らし方の落とし穴を、現場のデータも交えながら紹介していきたい。

 梅雨に雨が続くと、最初に気になるのが雨漏りだろう。実は雨漏りは、天井からポタポタと落ちてくる前に、外壁面からじわじわと浸水し、壁の内側で静かに進んでいることも多い。室内では壁のシミ、壁紙の浮きや剥がれ、局所的なカビとして現れ、気づいた時点ではすでに壁の内部や断熱材まで及んでいることもあるのだ。

 さくら事務所が2025年に実施した中古一戸建てのホームインスペクション約1000件を分析したところ、雨漏りを疑うシミなどの形跡が確認された割合は、築10年以内では1桁台にとどまる。ところが築11~20年では約18%、築21~30年では約38%と急上昇し、築31年以上では約6割に達した。築年数が増すほど、水面下で雨漏りが進行している住宅が多いことがわかる(図参照)。

 なお、このデータは中古住宅のインスペクション結果だが、同じ築年数であれば、居住中の住宅でも同様のリスクを抱えていると考えるのが自然だろう。