では、どこから確認すればいいのだろうか。まずは雨漏りが現れやすい箇所、外壁に面した室内側の壁からチェックしよう。特に本棚や家具を壁沿いに置いている場合、背面の状況を長らく確認できていないことも少なくない。定位置から少しずらし、背面の状況を確認しておきたい。
和室がある場合、柱や天井の木材にも注意が必要となる。こちらは、シミや変色が現れやすく、異変もわかりやすいため、目視で確認できるはずだ。さらに、窓の上枠周辺やベランダ・バルコニー裏の天井面もよく観察しておこう。どちらも目に見えるシミだけでなく、特定の場所からカビ臭が感じられる場合も浸水を疑うサインとなる。
一般的には見落としやすい場所の一つである屋根裏も、点検口があれば顔をのぞかせてライトで照らす程度ならば、自力での確認が可能だ。ただし危険を伴う内部への進入に関しては、専門家に任せることをおすすめしたい。早期に雨漏りのサインを発見できれば、修繕の範囲は小さくて済む。
なお、新築引き渡しから10年以内であれば瑕疵担保責任の期間内にあたり、無償で対応してもらえるケースもある。保証期限が近い方は、この梅雨の時期に確認しておく意味は大きい。いずれにしても、早めのチェックに越したことはない。
これらのチェックポイントは、中古戸建ての内見でもそのまま役立つ。内見時、晴天続きでは壁のシミも乾いて判別しにくく、カビ臭も換気されていれば気づきにくいものだ。一方で梅雨時期の雨天中・雨天直後であれば、シミの湿り気や壁の変色、臭いが残りやすく、普段は見えない不具合が表に出やすくなる。中古住宅の購入を検討している方は、あえてこの時期の内見を選ぶのも一案だろう。
風向きと設定温度が変えてしまう
壁内の湿度環境と見えない結露の正体
さらに梅雨時期は、外から来る雨水だけでなく、室内の暮らし方そのものが住まいを傷める原因になることがある。
その一つがエアコンの使い方だ。例えば体に直接風が当たるのが不快で、エアコンの風を壁や天井に向けて使っている方も多いだろう。ただその場合、冷風が壁面の一箇所に集中し続ける状態となってしまう。また、外気の暑さに耐えかねて設定温度を極端に低くし、部屋をキンキンに冷やしてしまうケースも要注意だ。こうした使い方は、壁面の内部に局所的な温度低下を生じさせ、結露を引き起こすことがある。冷風が一箇所に集中すれば壁の表面温度が局所的に下がり、室内を冷やしすぎれば壁内と室温の温度差そのものが結露の原因になる。
この結露の仕組みは、冷たい飲み物を入れたコップの表面に水滴がつく現象でイメージできる。空気に含められる水分量は温度によって変わり、冷やされると限界を超えた分が水滴として現れる。コップの周囲で起きていることが、壁の内側でも起きていると考えてほしい。







