早めの相談がベスト
梅雨の今こそ“住宅の健康診断”を

 ここまで挙げたような異変や不具合に気づいたとき、「少し様子を見てから」と判断を先送りしたくなるかもしれない。ただ、いまは早めの行動が重要になっている。中東情勢の影響で防水材や塗料の原料となるナフサの供給が不安定になっており、資材の価格高騰や入荷の遅れが工事現場にも波及しているためだ。今後の情勢は見通しが難しく、資材や職人の確保がしづらくなり、工期の見通しも立ちにくくなってしまうことが考えられる。だからこそ、不具合や修繕の必要性を認めた時点で、迅速に業者に相談しておきたい。

 あわせて、住宅の構造や雨漏りに関わる保証期限も確認しておこう。瑕疵担保責任の期間を過ぎてしまうと、修繕費用はすべて自己負担になる。資材の確保状況や費用の見通しも含め、修繕の判断材料は早めに揃えておくことが、結果として選択肢を広げることになる。

 雨漏りのチェック、エアコンや換気の見直し、そして修繕への早めの対応。どれも特別なことではないが、梅雨のこの時期にやっておくかどうかで、住まいの状態は大きく変わってくる。憂鬱な季節だが、住まいの異変がもっとも見えやすいタイミングでもある。ホームインスペクションを居住中の定期点検として利用するのも一つの方法だ。今年の梅雨を、住まいの健康診断のきっかけにしてほしい。

(株式会社さくら事務所創業者・不動産コンサルタント 長嶋 修)

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