人のエネルギーには「エネルギーは使えば使うほど、後からあふれ出てくる」という原理があると私は思っています。
「出すこと」(アウトプット)をまず優先してください。本で読んだことを人に話したり、レビューに書いたりするのも立派なアウトプットです。
読んだことをアウトプットすると、読んだ内容が記憶に強く定着するというオマケもついてきます。
アウトプットとは、自分を表現することでもあります。
表現とは、自己の外化、解放、燃焼です。
自伝、小説、俳句、短歌、川柳など文章を書いて、投稿するのもいいでしょう。永井荷風の『断腸亭日乗』のように日記を書くのもいいと思います。
絵を描く、カラオケで歌を歌う、プラモデルを作る、ペットの世話をする、楽器を演奏するのもいいでしょう。私はちなみに50歳の時チェロを習い始めました。
自分が好きなことをやることは
残される人への贈り物にもなる
人から見て偏っていても、自分が心から大好きで、熱中できて、フローの状態で時間が忘れられるものだったら、何でもいいのです。
部屋の模様替えも表現の1つです。
部屋をキャンバスに見立て、インテリアとしてエルメスのスカーフを額装するとか、自分の本棚があれば、本の並び替えをしたりして、自分の知性や知識の「編集」をするのもアリです。
職人になったつもりで手を使った仕事をするのもお勧めです。また、語学に自信のある人は翻訳をするのもいいでしょう。今まで手をつけていないジャンルの読書もワクワクします。
しかし、何事もあまりきっちりと計画を立てず、余裕(空白)を持たせてください。
なぜかというと「幸福な偶然性」を味方にしてほしいからです。
幸福な偶然のことをセレンディピティと言います。
偶然をとりあえず受け入れ(積極的受動性)、それが幸運につながるかもしれないというオープンで前向きな感受性と身体を持ってほしいのです。
『定年後、上機嫌を愉しむ』(齋藤 孝、ポプラ社)
人や物事に関して新しい何かとの出会いの予感に心をときめかせてください。迫り来る息苦しい「死という必然」に対抗するためにも「偶然の力」を大切にしてほしいのです。
皆さんには自分が好きなように生きてほしいのです。
残される人たちに「あの人は好きなように生きたのだから、それでよかった」と安心させ、納得してもらうような生き方が残される人たちへの最後の贈り物だと思うからです。
残される人はあなたから「安心」と「永遠の心のつながり」というプレゼントを受け取るのです。







