「ついヤバいと言ってしまう」「自分の考えをうまく言葉にできない…」。
言いたいことがないワケではないのに、うまく言葉にできない。あなたにも、そんな悩みはありませんか?
小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。知ってしまえば、今は語彙力ゼロでも、話し下手でも、「自分の言葉」でちゃんと話せるようになれてしまう!
本記事では、ライターの柴田賢三氏に、『小学生でもできる言語化』をもとに、「誤解されやすい人の共通点」についてご寄稿いただいた。(企画/ダイヤモンド社・秋岡敬子)
Photo: Adobe Stock
「手土産」をめぐって起きた珍事件
最近、「言葉が足りてなかったな……」と反省したことがあった。
古い付き合いの友人から、こんな相談をされたときのことだ。
「今の仕事がどんどん先細っているから、補てんのために家賃収入を狙ってアパート経営をしてみたい」
彼は、本の制作を請け負う小さな「編集プロダクション」の社長だが、出版社からの依頼件数が減り続け、将来が不安になったそうだ。
そこで、不動産業界にも身を置いたことがある私に「築年数が経っていてもいいから安い物件を探してほしい」と頼んできたのである。
しかし、私も不動産業界から離れて時間が経っているので、かつての先輩に話をふると、まもなく「いい物件が見つかったぞ」と連絡があった。
「俺が昔から世話になってる個人経営の不動産屋の会長さんが特別に回してくれた物件だから格安だし、今のところ満室だから数年で元がとれるぞ」
このとき、話の流れで会長さんが80歳を過ぎていることは聞いていた。
さっそく友人と一緒に物件を見にいくことになり、LINEで日時を決めたあとに、こう付け加えた。
《紹介してくれる2人は大先輩だから、手土産よろしくね》
実は、この友人は奥様がパティシエで、いつも手土産は若い女性が喜びそうな洋菓子ばかり。
今回は「高齢男性が好む物にしなさいよ」という意味を込めたつもりだった。
当日、友人が持参した手土産は、彼の地元で有名だという「堅焼きせんべい」。
古びた事務所で、満面の笑みで出迎えてくれた不動産屋の会長さんは、歯が数本しか残っていなかった……。
誤解されやすい人は、「自分起点」で話してしまう
小説家の田丸雅智氏も、著書『小学生でもできる言語化』の中で、「相手に正確に物事を伝えることの重要さ」を、自身の体験談をもとにつづっている。
なのですが、5分くらいしたときに「まだ終わらないの? 全然“少し”じゃないじゃん!」と怒られてしまい、言葉が足りてなかったな……と反省しました。
――『小学生でもできる言語化』より
私の場合、「高齢者」や「年寄り」という言葉を使いたくなかったので、“大先輩”という表現にしたのだが、友人は手土産を渡す相手がそこまで高齢の方だとは思わなかったのだ。
言葉を扱うライターという仕事をしているのに、まだまだ修行が足りないなと思い知らされた。
(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』をもとに作成しました。)









