「我に七難八苦を与えたまえ」~山中鹿介の最期

 一方の山中鹿介は捕虜となりましたが、毛利輝元のもとへ送られる途中で殺害されたと伝えられています。

「願わくば我に七難八苦を与えたまえ!」と月に誓ったことで知られる鹿介は、生涯を通じて尼子氏再興という理想を追い続けました。しかし、その悲願が実現することはありませんでした。

上月城の戦いが残したもの

 上月城の戦いは、秀吉の苛烈な統治策、播磨の複雑な政治情勢、そして尼子氏再興に人生を懸けた人々の悲願が交錯した戦いでした。

 秀吉による見せしめの処刑は、短期的には恐怖による支配をもたらしたかもしれません。しかし、その後の播磨では有力国衆の離反が相次ぎ、必ずしも期待した成果を生んだとはいえませんでした。

 そして何より、上月城の戦いは、尼子勝久や山中鹿介ら、主家再興を夢見た人々の希望が潰えた戦いでもありました。

 上月城の戦いは、戦国時代の厳しい現実と、志半ばで散っていった者たちの悲劇を今に伝える出来事でもあるのです。

「豊臣兄弟!」22話より。羽柴小一郎長秀(演:仲野太賀)(C)NHK「豊臣兄弟!」22話より。羽柴小一郎長秀(演:仲野太賀) (C)NHK

 動画ではこの他、尼子氏と毛利氏の関係、大河ドラマ「毛利元就」で尼子経久役を演じていた緒形拳さんについて話しています。