この年齢はまだまだ自分で考えて行動する脳が育っていません。とくにピアノの練習のように家でコツコツやらなければいけないことは、親のサポートなしには難しいでしょう。「ちゃんと練習しなさい」と言うだけでは、子どもはどうしていいかわかりません。

5歳までの習い事は
親が楽しめるものを選ぶ

 ですから、幼い頃から習い事をさせるのであれば、親が楽しいと思うものを選ぶことをおすすめします。

 親がピアノが好きで、日常的にピアノを弾いて楽しんでいると、子どもも自然と興味を持つものです。親が弾いているついでに子どもも弾く、というように生活の中に組み込みやすくなります。サッカーが好きなら、親子でリフティングをしたりボールをパスし合ったりして遊ぶ日常があって、「サッカーを習う」のが良いでしょう。親が楽しいことが前提です。

 そうでないと、親が子どもを習い事に連れて行くのが「義務」のようになり、「頑張って連れて行っているのに成果がない」「サボっている」と思い始めてしまいます。子どもも「練習しなさい」「頑張りなさい」と言われるのが嫌で、ますます行きたくなくなるという悪循環に陥ってしまうというわけです。これは望ましい状況ではないでしょう。

 どんなにいい内容の習い事であっても、嫌がる子どもを無理やり連れて行く意味はありません。サボっているな、楽しそうじゃないなと思ったら、すぐにやめさせてしまってOKです。

無理に習い事をさせずに
ぼーっとする時間も大切

 幼児期に、親が好きなものを一緒に楽しむのはいいと思うのですが、そうでないならとくに習い事をする必要はありません。「からだの脳」(編集部注/大脳辺縁系などを指し、睡眠、食欲、自律神経など生きるために必要不可欠な機能をつかさどる脳)をしっかり育てる時期ですから、早寝早起きをし、朝から食欲があってモリモリ食べられる生活を守りましょう。そして、家でのんびりする時間が必要です。親は「ぼーっとしていないで、準備しなさい」「ぼんやりしていないで練習しなさい」などと言って「ぼーっ」を否定しがちですが、実は「ぼーっとする時間」は脳にとって非常に重要です。