JR東海のB/Sから
読み取れる特徴とは?
JR東海のB/Sから見ていこう。次の図は、26年3月期のB/Sを比例縮尺図(金額と面積が比例するように作成した図解)に落とし込んだものだ。
筆者作成 拡大画像表示
B/Sの左側(資産サイド)で最大の金額を占めているのは、有形固定資産(約6兆3710億円)だ。ここには、土地(約2兆3920億円)や建物及び構築物(約1兆2300億円)が含まれており、JR東海が保有する線路や駅、そしてそれらの土地が計上されている。なお、有形固定資産の中で最大の金額を占めているのは建設仮勘定(約2兆4410億円)だ。
次いで大きいのは、投資その他の資産(約2兆6450億円)だ。この大半は「金銭の信託」(約1兆9050億円)で占められている。また、流動資産(約1兆6750億円)の約半分は、「中央新幹線建設資金管理信託」(約8500億円)となっている。
B/Sの左側で大きな金額が計上されている建設仮勘定、金銭の信託、そして中央新幹線建設資金管理信託はいずれもリニア建設に関わる資産である。この点については、後ほど詳しく解説しよう。
B/Sの右側(負債・純資産サイド)には、流動負債が約9320億円、固定負債が約4兆8070億円計上されている。ここで大きいのは、固定負債に含まれている中央新幹線建設長期借入金(3兆円)だ。純資産は約5兆1370億円で、自己資本比率(=純資産÷総資本)は約47%となっている。
時系列比較で見えてくる
リニアがB/Sを変貌させたカラクリ
では、リニア建設がJR東海のB/Sに与えた影響を分析するために、10年前の16年3月期のB/Sと比較してみよう。これは、JR東海がリニアの建設を始めた頃のB/Sに当たる。







