目標とは、「未来の理想像」ではなく「検証可能な仮説」です。たとえば、「営業として成長したい」ではなく、「3カ月以内に新規契約を月3件獲得する」ここまで具体化して、はじめて達成か未達かが判断できます。そして、未達であれば改善策を考えられるのです。
測れない目標は、努力を感覚の世界に閉じ込めます。測れる目標は、努力を進化させます。
その目標、スローガンに
なっていませんか?
達成しづらい目標には共通する落とし穴があります。目的だけで終わっている目標、曖昧な表現、否定形の設定という「成果につながらない3つのパターン」を整理します。
経験上、達成しづらい目標のパターンは3つあると考えています。これはビジネスの世界だけでなく、日常生活においても共通です。
次の3点のような目標の立て方は、できるだけ避けたほうがよいでしょう。
(1)目標そのものがない(目的しかない)
以前、30代の女性がこう話していました。
「今年こそはダイエットを成功させたいんです」
そこで具体的な目標を尋ねると、次のような返答がありました。
「特に決めてないんです。なんとなく太ってきたから、痩せたいなって」
期限も、目標体重も決めていない……。これは冒頭で紹介した「成長したい」と同じパターンです。「ダイエットをする」「健康になる」というのは目的です。その目的を実現するために、どんな目標を立てるのかを決めなければいけません。
同様に、
「将来、課長になる」
「お客様に驚きと感動を与えるビジネスパーソンになる」
といった宣言も、方針やスローガンに近く、具体的なゴールイメージが見えません。
行動の指針となってくれるのは
「具体的」で「肯定形」の目標
(2)目標が曖昧
ある課長が、年間目標を「重点商材の品質アップ」としました。一見すると明確でよさそうですが、これも曖昧な目標です。どのような状態をもって「品質が上がった」と判断するのかが示されていません。
「生産性アップ」「経費カット」「市場拡大」「離職率削減」なども同じです。「アップ」「ダウン」「向上」「削減」といった表現はよく使われますが、抽象的すぎて行動に落とし込みづらいのです。
(3)目標が否定形
意外と多いのが「否定形の目標」です。
「貧乏にはなりたくない」
「部下に嫌われるような上司にはなりたくない」
『目標達成の全スキル』(横山信弘、日本実業出版社)
こうした言葉は、“何をしたいのか”ではなく、“何を避けたいか”を示しています。
しかし、「避けたい」という思考だけでは、現状維持が精一杯です。
「お金持ちになりたいわけではない。貧乏にさえならなければいい」という発想では、意外と年収は上がらず、将来の不安も消えないものです。
もし「貧乏になりたくない」のであれば、「10年後、年収700万円にアップする」という肯定形の目標を立てましょう。
そうすれば、「そのために何をするのか(転職か、昇進か、副業か)」という具体的な行動が浮かび上がります。







