「人とうまく付き合う」練習は、日常のなかにある。
「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」「一生使える知識やマナーが学べる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。本記事では、その中から親が教えておくべきおやくそくを紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「人間関係で苦労する子ども」の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

なぜくしゃみをするときは口元を覆うのか?

「なぜその行動をするべきかがわからないと、守るべきことも守れないよね。」
最近、6歳のお子さんをもつお母さんと話す機会があり、こんな話を聞いた。

電車に乗っていたとき、お子さんが急にくしゃみをしたが、手を口元に添えることができなかったそうだ。
幸い、周りには人がいなかったので、飛沫がほかの人にかかることもなかった。

そのお母さんはお子さんにこう伝えた。

「くしゃみをするときは、ハンカチで口を覆うんだよ。もし間に合わなかったら、服の袖で覆うのでもいいから、とにかく口を覆わないとだめだよ」

するとお子さんは「どうして?」と聞いてきた。

「前に公園で知らないお兄ちゃんがくしゃみしたとき、ちょっと離れたよね。なんでだった?」

すると、お子さんは、「かかりそうでイヤだったから」と答えた。
お母さんは、「みんなも同じなんだよ」と伝えたそうだ。

子どもは、「やりなさい」と言われただけではなかなか動けない。
だが、その行動にどんな意味があるのか、自分の言葉で納得できると行動が変わることがある。

せきやくしゃみをハンカチでおさえることも同じだ。
これは単なる衛生のルールではない。
「自分の行動が周りの人にどんな影響を与えるのか」を考える練習なのである。

人間関係で苦労する人は、悪気があるわけではない。
相手を困らせようとしているのではなく、自分の行動が相手を不快にさせていることに気づけないのだ。
だからこそ子どものうちから、「どうしてそのルールがあるのか」「相手はどう感じるのか」を考える習慣を身につけておくことが大切なのだ。

人を不快にさせないふるまいを学ぼう

小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを学べる本まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「せきやくしゃみはハンカチでおさえよう」という項目がある。

「人間関係で苦労する子ども」の特徴・ワースト1『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
拡大画像表示

・せきが でるときは はなと くちに ハンカチを あてる。
・ハンカチが なければ ふくの そでで くちを おおっても いいよ。
・せきが でるのを てで おさえたときは てを あらう。
・せきが でるときは マスクを する。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

人間関係で苦労する人は、悪気があって周囲を不快にさせているわけではない。
自分の行動が相手にどう受け取られるのかに気づけないまま、大人になってしまうのである。

だからこそ、せきやくしゃみをハンカチでおさえることも単なる衛生の問題で終わるものではない。
「自分がされて嫌なことは、相手にもしない」そんな人間関係の基本を学ぶ機会でもあるのだ。