「自動思考」は
脳の省エネモード!?

「自動思考」は、目の前の出来事に対して瞬時に反射的に浮かぶ考えやイメージだと書きました。

・上司にミスを指摘されただけで「嫌われた」と悩む
・仕事でちょっと失敗しただけで「自分は何をやってもダメだ」と落ち込む
・同僚の返事がそっけないだけで「軽く思われてる」とイライラする

 こうした出来事に対して、反射的にネガティブな考えをもってしまうことってありますよね。この反射的に浮かぶ考えが「自動思考」です。

 もちろん、ポジティブな考えをもつこともあります。

「よくできてるね」とプレゼン書類の出来を褒められたら、「私って天才!」と思えるなど、瞬時に良いことが思い浮かぶこともあります。

 なぜ、こうした「自動思考」があるのでしょうか。

 この「自動思考」は、私たち人間なら誰しももっているもので、脳の「省エネ機能・時短モード」といえる仕組みです。

 たとえばいつも丁寧な上司からのメールの返信が、「了解です」だけだったケースです。その理由はいくつもあるとは思いますが、

(1)自分の仕事ぶりに上司が怒っている
(2)単に上司が忙しい
(3)たまたまそう書いただけ

 この3つのルートが考えられるとします。

 どのルートも、可能性としてありえます。

 しかし、毎回毎回、すべてのケースをいちいち正確に、冷静に、いろんな情報を加味して、上司の反応を検討しようとすると脳は疲れきってしまいますよね。

 だから脳は、「たぶんこういうことだろう」「前もこうだったし」と、じっくり検討をせずに省エネモードで判断します。

経験による学習から
「自動思考」が生まれる

 情報をはしょったり、話を飛躍させたり、極端な結論にまとめたり。

 これが「自動思考」の働きです。

 でも、これはサボりでも欠陥でもなく、人類が生き延びるために身につけた高速処理システムです。

 私たちは日々、猛スピードでいろんなことに対応しています。

 朝起きてから、何を着るか、何を食べるかはもちろん、「おはよう」のあいさつになんて返すか、雑談にどう対応するか。