「仕事でミスをした(メールで宛名の社名を間違えた)」
→「大きなミスをしたように見える」→「苦しい」。

出来事に対するとらえ方は
人それぞれ異なる

 ただ、ここで質問です。あなたにとって、「メールで宛名の社名を間違えた」ことは「大きなミス」でしょうか。それとも「ささいなミス」でしょうか。

 人によって違うと思います。

「たいしたことない」「やっちゃったな~くらいですぐに忘れる程度」の人もいれば、「あまりよくはないけど、ちょっと落ち込むくらい」の人もいるでしょう。

 なかには「ありえない。2度とそんなヘマをしないように仕事のやり方を変えようと思うレベル」という人もいるかもしれませんね。

 そう、同じ「メールで宛名の社名を間違えた」という出来事であっても、その出来事に対する見え方・とらえ方は、人それぞれ異なるのです。

 見え方・とらえ方が違うと生まれる感情もとる行動も違ってきます。

 ちなみに、医師の世界では、他の医師宛に「紹介状」(患者さんが他の病院を受診するときに作成する紹介のための書類)を書くことがよくあります。ただ、救急搬送などで急いで書くことも多いので宛名を間違えることがめずらしくありません。

 だから私は、名前を間違えられても心の底から気にならないのですが、ごく稀に「名前が間違っている」と激怒している医師の方も見かけたりします。

 こういうとき「やっぱり物事の見え方は人それぞれだな」と思ったりします。

 ここで大事なポイントは、「自分は、世界をそのまま、ありのまま見ているようで、実はレンズ越しに見ている」ことに気づくことです。

「出来事」と「感情」の間に「見え方・とらえ方」が挟まっている。

「見え方・とらえ方」が違うから、同じ出来事があっても、人によって生まれる感情もとる行動も変わる。

 この見え方・とらえ方は自動思考の影響を受けていて、人によってクセがある。

 まずはそこに気づくことが、「自動的に」うまくいかない状況から抜け出す一歩になるのかな、と思います。