
「孤独」とは1人でいるとき以上に、つまらない会話に愛想笑いする瞬間に感じるものだ。アイゼンハワーのマトリクスを参考に人間関係を「緊急度」と「重要度」で整理してみると、孤独を感じる無駄な付き合いを減らせるという。寂しさがつきまとう関係性を断ち、新たな世界へ踏み出す方法を解説する。※本稿は、ぱやぱやくん『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。
本当に孤独なときに
人は「愛想笑い」を覚える
世間的に、1人でいることは「孤独」であると勘違いされがちです。
このように言っている私も友達が少ないので、ときどき「1人でいるとさみしいでしょう」と言ってくる人に出会うことがあります。
しかし、ここで見落とされていることがあります。
それは「1人でいることが好き」という人も一定数存在しているということです。
もしあなたがそのような傾向にあるならば、他人の「寂しそうだね」なんていう言葉に心を揺るがされてはいけません。
今の私は1人でいることが大好きですが、一時期は「1人はとてもさみしい」と考える時期もありました。
SNSで楽しそうなパーティーをしている同年代の写真、「仲間は最高!」と語る本などを見て、「自分も友達を増やそう!」と思って行動をしたこともありました。
あまり興味がない内容のパーティーに参加して、交友関係を広げてみようとしたことがありました。そして、気づいたことがあります。
知らない人と仲良くなって、相手の趣味をとりあえず頷うなずきながら聞いている瞬間。そして、知りもしない話題に愛想笑いをしている瞬間。これらはとってもむなしいのです。
孤独を感じる瞬間は
人に囲まれたときだ
それからというもの、「本当の孤独は、1人でいるときじゃない。周りのつまらない会話に愛想笑いしているときだ」と心の底から思うようになりました。
そもそも私が1人で行動していたのは、気が合わない人たちと一緒にいても楽しくないからだったのです。
それなのに、周りの声に惑わされて「こんな自分じゃダメだ」とわざわざパーティーに参加をすること自体が大きな過ちだったのです。
たくさんの人に囲まれていながら、自分のことを理解してくれる人がいない状態は耐え難いものです。
また、たいして興味がない話を、自分も相手もにこにこしながら聞いているのもかなり辛いのです。
このような状況では、1人でいるとき以上に孤独が浮き彫りになってしまうのです。
付け加えると、それ以上に本当にさみしいのは、孤独を恐れるために馴れ合うことをして、共通の敵として誰かを標的にして、その人を下に見ることで、自分の立場を安定させようとすることです。
誰かの顔色ばかりをうかがって、自分の色を出せないのならまだしも、人を陥れるようでは、あなただけの人生を楽しむことができません。
また、もしもあなたに「1人でいるとさみしいよね」と同情を装って近づいてくる人がいるなら、それはただのマウントである可能性もあります。