誰かと出会い、付き合ってはみるものの、「永遠」には届かずに終わってしまう。「運命の人」は現れず、おとぎ話は終わりを迎えた。待っているのは味気ない現実だ。

 やがてあなたは希望をなくし始める。夢に思い描いた相手と巡り会えることは決してないのではないかと思いだす。自分はそういう運命の下には生まれていないのだと。

「いつか、自分を愛してくれる人が現れるのだろうか?」
「自分には愛される価値があるのだろうか?」
「なんで自分はいつも同じタイプの人に惹かれるのだろうか?」

 あなたは、愛情に飢えていた子ども時代を振り返る。疎外感を味わった青春時代や、恋愛映画の破局シーンのような終わりを迎えた過去の恋を振り返る。自分はいつもこうだ!

何度失敗しても
同じ轍を踏む恋愛弱者

 そんなある日、あなたはある人と出会う。何回か会ううちに、2人でいるとすごく楽しいことに気づく。すべてが順調に進み、一緒に過ごす日々が数日から数週間へ、数週間から数カ月へ延びていく。

 そしてやがて、気持ちを打ち明けるのを我慢できなくなる日が訪れる。2人は、はじめて「愛してる」の言葉を交わす。恋に落ちたあなたはこう思う。「この人が運命の人かも」。今度こそ、そうなのかも。

 やった!喜びと興奮、未来への希望で胸が躍り、人生が輝く。

 ところがそのあと、暗い疑いの雲が垂れ込め始める。最初は小さかった疑念がだんだんと膨れ上がり、たちまち嵐になって吹き荒れる。恋に落ちたと思ったら、別の場所に落ちている。暗い暗い深みに。ほんのささいなことがけんかの種になる。興奮がちょっとずつ冷め、2人の関係は荒涼とした砂漠と化し、あなたはただ付き合い続けるためだけに付き合う日々に疲れていく。ああ、もうやめて。

 そしてあるとき、2人は関係が破綻していることに気づく。たぶん(何回目かの)落下点に到達してしまったのだ。あるいは、関係は最初から少しずつ冷え始めていて、いよいよ終止符を打つ瞬間がやって来ただけのことかもしれない。