ちゃんと理解せず曖昧なことを書けば、必ずFさんから指摘がありました。

 充実した報告書やマニュアルを作成するために、再度の視察に出かけたり、電話でもう一度聞いたりしたこともありました。

 報告書を書き慣れてくると、どんな情報が必要なのかが、身体に沁み込んでいきました。視察に行く前の段階で、すでに埋められる項目がいくつもあることもわかりました。聞かなければいけないことを、もれなくチェックリストにしておくこともできました。

 おかげで、的確な報告書が作れるばかりではなく、極めてレベルの高い視察ができるようになったのです。

 研修でも出張でも同じだと思います。

 情報共有するための報告書を、ときに指示されなくても作ってみる。あるいは、作る前提で研修や出張に行く。さらには、それらをまとめてマニュアルまで作る。これは、間違いなく仕事のレベルを一段上げてくれます。

立場を上に上げて
仕事を俯瞰して見る

 そしてさらに、自分を大きく成長させるためには、自分の役職のひとつか2つ上の立場で物事をいつも考えてみることです。

 例えば、自分が課長になったつもりで考えてみる。部長になったつもりで全体を俯瞰してみる。そうすることで、上司の仕事もイメージできるし、より高い視座で、より広い視野を持って考えることができます。上司の大変さもわかるようになります。仕事の風景がまったく違って見えてくるはずです。

 上司の立場で考えて仕事をするのと、何も考えないで漫然と仕事をするのとでは、仕事の質や自分の成長に大きな差が生まれます。

 いつか人の上に立つ立場になったときに、必ず役に立ちます。そのときは、さらに上の視点で物事を考えるようにするのです。

 実際、ポジションがひとつ上がっていくごとに、見えてくる景色はまったく違うものになります。

 まして経営トップに立ったときの視界の広さは、驚くばかりです。それこそ360度、すべてに目を向けなければならなくなります。そして、リーダーのやりがいの大きさもよくわかるようになります。