来る人来る人、みんなが六畳一間に置かれた大きな本棚に並ぶ本を見て、声を上げていました。
ただ、大学時代の先輩に、銀行の同期の勉強ぶりはこんなものではない、と教えられました。銀行は優秀な人も多く競争も激しい。残業で遅くなった日も、上司や取引先とお酒を飲んだ日も、帰ってきてから、夜中に寮でどれだけ勉強できるかで差がつくのだ、と。この話を聞いて自分の努力は全然足りていないと実感しました。
では、どうしてそんなに私は頑張れたのか。まわりに認めてもらいたいとか、出世をしたいとか、そういうことではありませんでした。
目の前の課題、与えられていた仕事に対して、どうすればもっと成果を出せるか、ということを純粋に追求していました。それが楽しかったのです。
そのため、そのときどきの仕事で必要な知識を得るために、業務関係の本を中心に読んでいました。
尊敬するFさんも勉強熱心な人でしたから、さまざまな分野で「この本を読んでおくといいぞ」と推薦してくださる。推薦された本は素直にすぐ買って読んでいました。
若いときから本を読む習慣がついたことは、とても良かったと思います。
若い頃に学んだことは
その後の基礎になる
勉強は、とにかく若いうちから始めておいたほうがいいと思います。なぜなら、若い頃に勉強したことは、歳をとってもしっかり覚えているからです。
それこそ20代で必死に読んだ『トヨタ生産方式』は、今でも、1時間語れと言われたら語れるほど、よく覚えています。
若い頃の勉強は、その後の基礎を作っていきます。だからこそ、若い頃にしっかり勉強しておくことが大切です。若い頃の勉強は、大きな貯金・財産になるのです。さらに、社会人になってからが、本当の勉強だと思います。
最近では、キャリア志向が高まってきて、自分の専門分野を深掘りしたい、と考える人が増えているようです。
いずれ専門分野は作るとして、若いうちはやはり広く浅くいろいろなことを知っておいたほうが、後々プラスになると思います。いわゆる常識のない「専門バカ」は歳をとったときに使い道に困るからです。また、幅広く勉強しておくと、自分の専門分野以外で、イノベーションの大きなヒントがつかめることもあるのです。







