本業は別にある「予備自衛官」
試験から任官までのリアルな道のり
予備自衛官の定員は約6万人(2024年3月末時点)。任用形態には、通常の自衛官とともに任務に就く「即応予備自衛官」、後方支援や駐屯地の警備を担う「予備自衛官」、予備自衛官になるための教育訓練を受ける「予備自衛官補」の3つが存在する(※)。
※注:予備自衛官は陸・海・空の各自衛隊に存在するが、即応予備自衛官は陸上自衛隊のみに存在する。
お笑いタレントのやす子さんは、このうち「即応予備自衛官」を務めている。また、学生や会社員などの一般人が応募できるのは「予備自衛官補」のみである。
予備自衛官に任用された民間人が、所定の訓練を受けた場合は、即応予備自衛官に“昇格”することも可能だ。
予備自衛官補の志望理由はさまざまだが、予備自衛官を管理する地方協力本部の某広報官は「銃を撃ってみたいという理由で志願する者もいる」と苦笑する。もちろん「向上心が高く、戦争や災害などの有事に国や人のために役立ちたいという意識が強い人がほとんど」(広報官)だが、中には軍事マニアも紛れ込んでいるようだ。
こうした予備自衛官制度は、自衛隊(1954年発足)とほぼ同時期に誕生した。
まず1954年、陸上自衛隊に予備自衛官制度が創設された。当初の募集対象は退職した元自衛官のみで、定員は1万5000人。その後、1970年に海上自衛隊、1986年に航空自衛隊へと広がり、1995年には女性予備自衛官の募集も始まった。
1997年には「即応予備自衛官」が新設され、元自衛官を第一線で起用する体制が強化された。自衛隊未経験の一般国民に門戸を開く「予備自衛官補」が誕生したのは2001年(制度の創設は2001年、採用開始は2002年)と、3つの任用形態の中では最も新しい。
こういった流れで、会社員や学生を受け入れ始めてから約25年が経過したが、実は「誰でも予備自衛官補になれる」とは限らない。志願者は年齢制限などをクリアしたうえで、筆記(高校卒業程度)、口述試験、身体検査などの採用試験を突破しなければならない。









