厳しい訓練が待ち受けるが
「部活の合宿みたい」と楽しむ人も…
応募できる職種は、民間人向けの「一般コース」と、医師・看護師・弁護士などの有資格者や、語学(中国語・韓国語・ロシア語など)に精通した人材向けの「技能コース」に分かれる。両コースともに、採用試験の合格者は「予備自衛官補」となるが、コースによって訓練の中身が異なる。
一般コースで採用された民間人は、そこから3年以内に計50日間の教育訓練を受ける。その内容は、射撃、ほふく前進、野戦築城(陣地用の穴掘りなど)といった、日常では決して経験できないものだ。
一方、技能コースの教育訓練は「2年以内・計10日間」と短い。その代わりに、保有資格と実務経験に応じて、予備3等陸曹から予備2等陸佐までの階級が付与される。医師や弁護士のように難度の高い資格を持つ人は、いきなり予備幹部自衛官の立場になることもある。
いずれのコースも、教育訓練を修了して予備自衛官になった後は、「年5日」の訓練に参加する。
では実際のところ、予備自衛官となった一般人は現場で役に立つのか。
結論から言うと、戦力となっている人は確かに存在する。
自衛隊史上初めて予備自衛官が災害招集されたのは、2011年の東日本大震災だ。2016年の熊本地震では即応予備自衛官が活躍。2024年の能登半島地震でも、招集された予備自衛官・即応予備自衛官が救援や物資輸送などに奮闘した。
ある予備自衛官は、東日本大震災の当日に地方協力本部から「招集に応じられるか」と電話を受け、即座に「はい」と答えたという。「これまでの訓練を役立てられる時が来たと緊張した」と振り返る。
一方で、こうした重要な現場を経験できない人も含めると、覚悟ややりがいには個人差があるようだ。
実際に採用され、訓練を受けた人の体験記やインタビューには「高校卒業から20年以上たつが、部活の合宿や修学旅行のように楽しい5日間だった」といった声が散見された。
「年5日の訓練だけで(自衛隊における)専門技能を維持するのは難しい」「教材や招集頻度にもう少し自由度がほしい」と物足りなさをのぞかせる人もいた。
とは言え、予備自衛官は無給のボランティアではない。彼・彼女らには「手当」が付与される。







