同社代表の佐々木哲也氏は「40代、単身で入居されて、そのまま2、30年住み続けてくださるという方が実は多いんです。家賃は経年的に低下していきますので、長期契約者はより高い家賃で契約をしてくれている上、毎月かかさずにそれを支払い続けてくれている極めて優良な入居者様ということになります。でも、問題がないからこそ死に気づきにくいという課題もある」と語気を強める。
同社も、1990年代ごろまでは、入居者の回転率を上げ、短期的な利益を上げるという戦略を採用していたが、近年は空室が増え、いかに長く住み続けてもらうかということを重視するようになった。
その一方で、新規入居者の上限年齢を70歳に設定している。これについては、「家賃が安いので、行政経由で行き場のない高齢者の入居相談を受けることが多くなりました。とはいえ、何の見守り支援も付かない状況では、孤独死リスクをより高めてしまうので」という事情が聞かれた。
人が亡くなった部屋の
原状回復は誰が担うのか
同社では、オーナーから一括借り上げを行い、入居者と賃貸借契約を締結する。つまり、オーナーと入居者の間には契約関係が一切ない。そのため、入居者が亡くなった場合には、同社の責任で「原状回復」を行う必要がある。その費用を回収する手立てはあるのだろうか。
近年では、保証会社を利用する業者が多いが、同社の場合、古くからの入居者は連帯保証人を立てていることが多いという。とはいえ、入居から数十年経っている場合、保証人も高齢であったり他界していたりと、対応を求めることができないケースが増えている。
また、入居相談の時点で、連帯保証人もおらず、保証会社の審査も通らないというケースが少なからずある。かつて、そういった案件について、預託金の額を上げて入居を認めるという対応をしていた。そのため、他界した135人のうち69人が、まったく保証人のいないケースだった。
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