管理職が年々減少しているため
手を出さざるを得ないケースも
統計学者の本川裕氏が国勢調査をもとに狭義の管理職の推移をまとめたデータによると、管理職の割合は1980年の4.7%をピークに低下傾向に入り、2005年にはピーク時の半分にあたる2.4%にまで低下。2020年には2.0%となっています(図4-1)。私の知るある大手企業では、部長の下に管理職がおらず、自身の直属として1人で50人のメンバーを抱えている人もいるほどです。
同書より転載 拡大画像表示
バブル崩壊以降、会社の統廃合が頻発するようになり、大手企業による市場の寡占化が進みました。その結果、さまざまな業種で、一つひとつのプロジェクトが非常に大型化しています。例えばある大手建築会社では、全社の利益の8割を、わずか2割の超大型プロジェクトが生んでいるそうです。
大規模で複雑なプロジェクトをさばくには相応の手腕が必要ですが、優秀なプレイヤーはほぼ例外なく管理職になっているため、現場だけで受け切ることができません。このように、難度の高いプレイヤー業務が増えているため、管理職が手を出さざるを得ないという状況も多くなっているのです。
また、働き方改革もあって、若手一般社員の労働時間を増やすことも難しくなっています。従来なら、彼らに任せていたこまごまとした仕事を、管理職が巻き取らなければならないという問題も発生しています。
このように、課長のプレイング要素が非常に強くなってしまっている状況をフォローするため、部長・本部長も現場に出ざるを得なくなっています。課長だけでは手が足りない部分を、部長・本部長がハンズオンで取り組んだり、難度の高いプレイング要素を含む案件を担ったりしているのです。







