「変わりたい」と思いながらも、何も変えられずに自己嫌悪を繰り返してしまう人は少なくない。中国の名門・北京大学出身の心理カウンセラー、リ・ソンウェイ氏のもとにも、「自分に何の価値も感じられない」という25歳の相談者から切実な悩みが寄せられた。それに対してリ氏が勧めたのは、「まずは5%だけ変える」という意外な方法だった。
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【相談】「なりたい人生を歩めていない。そんな思いに毎日苦しめられています」
(※本記事は、『5%の変化――自分を変える「小さな実験」』(リ・ソンウェイ著)からの抜粋です)
先生、こんにちは。
私は最近、とても焦っています。もうすぐ25歳になりますし、この2カ月で5kg近くも太ってしまいました。転職への悩みや不安を抱えながら、まったく興味の持てない仕事を続けています。恋愛や友人関係にも希望が持てず、一緒に暮らしている両親との会話もほとんどありません。
心理学の本や資料を読み、認知行動療法についても少し勉強しました。デビッド・D・バーンズ博士の「人の価値は、何を成し遂げたかで決まるわけではない」という言葉や、岸見一郎氏の「人が何をしようが自分とは関係ない」という言葉は、まったくもって正論だと思います。ですが、その日の目標を達成できなかったり、周りの人の機嫌がよくないと感じたりすると、私はすぐに「自分はだめな人間だ」と思ってしまうのです。
最近は、デザイン関係の仕事に転職するための準備を始めましたが、それもうまくいきません。小さい頃から芸術が好きで、大学に入ってからはデザインに興味を持ち始めました。デザイナーや芸術家のように、作品を通して自分の理念を伝え、人に影響を与えたいと思ったからです。
しかし、いざデザインの勉強を始めると、夜遅くまでスキルを磨かなければならない現実や、残業の多さ、クライアントの要望で何度も修正を重ねる仕事の厳しさなどが頭に浮かび、結局、自分には向いていないと思ってしまうのです。
単調で味気ない毎日から抜け出したいのに、勉強を始めてもいろいろ考えて途中でやめてしまう。その繰り返しです。
これは私の望む生活ではない。なりたい人生を歩めていない――そんな思いに毎日苦しめられています。
私は、子どもの頃にうつ病と診断され、それ以来、断続的に心療内科でカウンセリングを受けてきました。しかし、当時の先生とはうまく関係を築けませんでした。「先生は本気で私を助ける気があるのだろうか」「こんな治療で効果があるのだろうか」と疑問を抱き続けていたのです。
そのため、治療をやめては再開することを繰り返し、気づけば10年が過ぎていました。症状が良くなった時期もありましたが、それを維持することはできませんでした。ここ2年間は、体調が良かった時期はほとんどありません。今では、あがくことさえやめてしまいました。
症状が安定しているときは趣味を楽しむこともできますし、友人や同僚からの評判も悪くありません。賢くて個性的だとか、自分の考えをしっかり持っている人だと言われます。
それでも私は、自分を価値のない人間だと感じています。成功もしていないし、能力もない。そんな思いを抱えながら、虚しい気持ちで毎日を過ごしています。それなのに、死ぬ勇気もありません。日常生活や仕事での些細なことさえ嫌になり、つい先延ばしにしてしまうこともあります。
どうすれば自分を嫌いにならずに生きられるのでしょうか。どうすれば、この悩み続ける悪循環から抜け出せるのでしょうか。この相談を書くことさえ、何度も先延ばしにして、ようやく書き上げました。
この問題の根本的な原因は、両親との不仲にあると思っています。幼い頃から、両親は兄のことばかり愛し、私はほとんどかまってもらえませんでした。いつも抑圧的で、約束も守ってくれませんでした。
そのせいか、「両親さえ愛してくれない私を、いったい誰が愛してくれるのだろう」「両親さえ信じられないのに、誰を信じればいいのだろう」という思いが、心の奥に深く根付いてしまいました。
両親と和解しようとしたこともありますし、自分自身と向き合おうとしたこともあります。けれど、しばらくするとまた細かなことにこだわり始め、両親を責め、自分を責めてしまうのです。
私は、両親を責めることで誰かに責任を取らせたいのでしょうか。それとも、ただ漠然と過ぎてしまった25年間の虚しさに理由を与えたいだけなのでしょうか。自分でもよくわかりません。
それでも、私は変わりたいのです。そして変わったあと、それを維持していきたいと思っています。
先生、どうか手伝っていただけないでしょうか。



