通常の35年ローンで金利が1.15%で借りた場合を(1)、残価設定ローンを金利1.5%で借りた場合を(2)とする。
10年後の利息返済額は、(1)より(2)のほうが約400万円増額となる。借入額が1億円なので、10年で4%の差となり、年0.4%相当の差となる。それだけ支払いが増えても、それ以上の資産性がある(値上がりが期待できる)物件を買えばいいことになる。
年間で0.4%の差というのは、もっと都心寄りで物件を購入すればこの金利負担以上の資産価値を生み出すことができる。
具体的には、練馬区ではなく豊島区に住むとか、江戸川区ではなく江東区に住むとか、足立区ではなく台東区に住むことで、それは実現できるのだ。筆者主宰のマンション格付けサイト「住まいサーフィン」では新築・中古物件の資産価値を数値化しているので、容易に判断できると思う。
マンション版の残クレ
手を出してはいけない人の特徴
ちなみに、この残価設定ローンを35年間で返済すると、金利負担は1900万円増額されるので、得策ではないことが分かる。逆に、10年と言わず5年で住み替えるなら、金利負担は188万円の増額で済む。
マイホームの値上がり益に対する税金は1人3000万円まで無税であるし、それを超えても6年目からは税率が約半分に下がる。これらを勘案すると、5~10年で住み替えを考えている人にはおススメのローンということになるが、そうでない人は単に金利負担が重くなるだけなので手を出さないほうがいいと考える。
最後にまとめておこう。残価設定ローンのメリットは、返済額が25%減少し、毎月のキャッシュフローは楽になる。その楽になった分だけ、都心寄りに資産性のあるマンションを買えることになる。
デメリットは金利の高さだが、短期で売却する人には金利負担が少ないのでそこまで不利にはならない。このローンを利用するなら、マンションの資産価値を正確に把握する必要があろう。適正価格で買うことと毎年何%下落するかを知ることでほぼ事足りる。
そうした学習をした人は、日々の生活を我慢することなく、資産形成することができるようになるのだ。自宅で資産形成を目指すなら、高額化したマンションを購入するこれまでにない手段として、残価設定ローンを覚えておいたほうがいいだろう。








