それなのに、起きてすぐコーヒーを飲むと、コルチゾールとの覚醒作用が合わさって脳への刺激が強くなりすぎ、心拍数の上昇、焦燥感、頭痛リスクの増加といった副作用が出やすくなります。通常、コルチゾールは起床から90分で減り始めるので、コーヒーを飲むならそれ以降のタイミングがベター。コルチゾールの覚醒機能をジャマせずに、カフェインのメリットを活かすことができます。

(4)緑茶にふくまれるリラックス成分「テアニン」と一緒に摂る

 テアニンは、緑茶などにふくまれるアミノ酸の一種です。昔からリラックス効果が高いことで有名な成分で、50~200mgを摂取すると40分ほどでアルファ波が増え、気持ちが落ち着き始めます。

 実は近年、このテアニンとカフェインの組み合わせが集中力に効くという可能性が浮かび上がってきました。ペラデニヤ大学による実験で、テアニンとカフェインを同時に摂取したグループは、カフェインだけを摂取したグループよりも4%ほど集中力が上がったのです(注5)。

『人生を変える科学的な集中術』書影人生を変える科学的な集中術』(鈴木 祐、SBクリエイティブ)

 この現象は、テアニンが持つリラックス作用が原因だと考えられています。テアニンのおかげでカフェインの副作用が無効化され、うまく覚醒作用だけが残ったのでしょう。小規模な実験につき追試は必要ですが、集中力をブーストさせたければ試す価値はあります。

 実験で使われた成分量は、カフェイン200mg、テアニン160mgです。これら2つの成分は緑茶にもふくまれていますが、実験と同じ効果を出そうと思うと、だいたい6~10杯分を一気に飲まねばならない計算です。不可能ではないものの、市販のお茶で集中力アップを狙うのは難しいかもしれません。

 そのため、実験を再現したいときはサプリメントの利用がおすすめです。カフェインとテアニンのどちらもカプセルタイプの商品が売られているので、ネットで検索してみてください。

(注5)Timothy D. Wilson (2004) Strangers to Ourselves: Discovering the Adaptive Unconscious